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日刊建設工業新聞
2015/08/25

【鳥取】県河川委員会/千代川・下流左岸など河川整備計画原案提示

 河川整備計画に学識経験者の意見を反映させる県河川委員会(会長・檜谷治鳥取大学大学院工学研究科教授、委員9人)がこのほど開かれ、千代川水系(下流左岸ブロック)など2件の原案が示された。今後、県は住民説明会を開催、今秋にも国土交通大臣に整備計画を申請する。
 千代川下流左岸ブロックの対象河川は、湖山川、野坂川、大井手川など。近年では1979年(昭和54年)10月の台風20号洪水で甚大な被害が発生した。
 このうち大井手川・菖蒲工区と野坂川は、10年に一度の流量(昭和54年台風20号相当)を目標に、今後おおむね10年の整備計画を策定する。
 菖蒲工区は山ケ鼻橋上下流1500bの河道拡幅とともに、野坂川との合流部対策で築堤や可動堰設置などの放水路130bを整備する。一方、野坂川では千代川との合流点(安長橋)から大井手川合流部まで925bの堤防強化を進める。
 また、日野川水系指定区間河川整備計画に水貫川河川整備計画を追加する原案が提示された。87年(昭和62年)10月の台風19号では米子市皆生地区に浸水被害があり、96年(平成8年)に救急内水対策で排水機場ポンプが設置されたが、2011年9月の洪水時に再び危険性が高まった。
 このため日野川合流付近で排水機場の増強(18億円)と放水路(1・7億円)を整備する。短中期的に段階整備し「昭和62年洪水」と同規模の被害を解消する。
 県は今後2件の原案について、千代川下流左岸は25、27の両日に住民説明、水貫川も住民説明会を開催して計画案を策定。その後、再度同委員会に諮って今秋にも国交大臣に認可申請する。