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日刊建設工業新聞
2015/08/31

【鳥取】県土整備部/橋りょう長寿命化計画を改定、跨線橋など116橋を最優先 橋長2b以上2060橋に拡大

 県土整備部は、老朽化する橋りょうのマネジメントサイクル「道路橋りょう長寿命化計画」(2008年度策定)を改定した。計画対象を橋長2b以上の全2060橋に拡大し、これまでに実施した点検調査を踏まえ507橋を優先的に修繕する。同部は「なかでも最優先に位置付けるのが跨線橋や緊急輸送ルート」(道路企画課)と話しており、今後5年間で道路・JRを跨ぐ橋と緊急輸送道路上の橋を加えた116橋の修繕を完了させる。
 今回の改定では14年7月に改正された「道路法施行規則」を反映し、橋りょうの対象を橋長15b以上(700橋)から2b以上の全橋りょう2060橋を計画に取り込んだ。
 また、点検結果による評価区分は、従来の「損傷度T〜X」から「健全性T〜W」の4段階に整理し直した。
 14年度末までに実施した2060橋の定期点検によると、健全性Wの「緊急措置段階」の橋は見当たらず、レベルTの「健全」が369橋(18%)、Uの「予防保全段階」が1184橋(57%)、Vの「早期措置段階」が507橋(25%)あった。
 同部は早期の監視や対策が必要とされるレベルVの507橋に着目。集中的に補修工事に取り掛かり、早期に予防保全段階への移行を目指す。特に道路やJRを跨ぐ跨道橋と跨線橋57橋と、橋長15b以上の緊急輸送道路上にある59橋の計116橋を最優先。向こう5年間で修繕完了に持ち込む。
 今後、多くの橋りょうが老朽化するなか、維持管理コストの増大が予想される。これに対し、改定した長寿命化計画では、損傷が悪化する前に低いコストで手当てする「予防型修繕」を一層推進。修繕費に充てる毎年度の予算を平準化させ、ライフサイクルコストの縮減につなげる。
 同部道路企画課では「定期点検と修繕、記録のメンテナンスサイクルを確実に回し、橋りょうの安全性を将来にわたって確保、維持していきたい」と説明している。