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宮崎建設通信社
2015/09/08

【宮崎】オーシャンD跡地に屋外型NTCを誘致 県と宮崎市

 宮崎県と宮崎市、フェニックスリゾートの3者は、8月25日に宮崎県庁で会見を開き、国が拠点構築に関する調査研究を進める「屋外型ナショナルトレーニングセンター」の誘致に共同で取り組むと発表した。平成19年に閉鎖されたオーシャンドームを解体し、跡地にトラックやトレーニングセンターなどを国が整備。屋外系競技の拠点として活用する。誘致に向けて県と市は今後、恵まれた気象条件や優れたアクセス性など、本県の優位性を国にアピールする。
 文部科学省は、ことし1月に有識者会議がとりまとめた「トップアスリートにおける強化・研究活動拠点の在り方〜オリンピック競技とパラリンピック競技の一体的な拠点構築に向けて」の内容を踏まえ、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)では対応できない屋外系競技の拠点の在り方などについて調査研究を開始している。
 国の動向を踏まえ、様々なスポーツキャンプを受け入れているフェニックスリゾート(宮崎市塩路、松永裕文代表取締役社長)は、東京オリンピック・パラリンピックの開催も視野に、スポーツを通じた新たな事業展開と地域振興を図るため、オーシャンドーム跡地に屋外型NTCを誘致する旨の提案を、宮崎県と宮崎市に対して行った。
 屋外型NTCに関する国の整備方針は現時点で具体的に示されていないが、誘致が実現すれば▽新たなスポーツキャンプ誘致や県外からの誘客数増加▽トップ選手や指導者と触れあう子供達に夢や希望を与える▽講習会等を通じた地域の競技力向上―などの効果が見込まれることから、宮崎県と宮崎市は共同で誘致に取り組むことを決めた。
 3者がまとめた構想では、オーシャンドーム跡地を含むフェニックスリゾート所有の敷地約8万5000m2に、スタンド付の400mトラック、グラウンド、駐車場のほか、競泳プールや多目的体育館、メディカルセンター・陸上実験場などの機能を備えたトレーニングセンターの建設を計画する。
 屋外型NTCに関しては、神奈川県横須賀市や静岡県御殿場市も誘致に動いており、宮崎県と宮崎市は今後、恵まれた気象条件や優れたアクセス性、代表クラスの受入実績、周辺施設の有効活用など、本県の優位性を国にPRする。合わせて、屋外系スポーツ競技団体等に対しても提案・説明を行い、県内経済団体等の機運醸成にも努める。
※屋外型ナショナルトレーニングセンター=陸上やサッカー、ラグビーなど、屋外系競技に対応できる施設で、医科学的な見地から分析できるメディカルルームやトレーニングルーム、プールなどを備えている一体的な施設のこと。