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前橋市は、近く策定する公営住宅等長寿命化計画の素案を明らかにした。計画では、本年度から10カ年で南橘団地と広瀬団地の一部（７棟）を建て替えるほか、長寿命化なども進めていく。公営住宅は２０１４年度当初で33団地の２４６棟（５５０８戸）が整備されているが、計画期間中に建て替えや用途廃止などにより、２００戸減を目指す。10年間の事業費には建て替えや全面改修、個別改善などを含め84億２０５０万円を試算している。
同計画では、棟ごとに◇建て替え◇全面的改善◇長寿命化と個別改善の併用◇個別改善−と４つの手法を主に対応を検討している。
手法ごとの内訳は、建て替えが南橘と広瀬の２団地。全面的改善が◇国領◇広瀬◇芳賀−の３団地。長寿命化と個別改修の併用が◇城東団地の全棟◇江木団地の全棟◇岩神◇昭和◇天川◇元総社◇朝倉◇南橘◇広瀬◇芳賀−の10団地。個別改善のみが◇岩神◇昭和◇国領◇天川◇元総社◇南橘◇広瀬−の７団地としている。いずれの手法も棟ごとに検討を行っていることから、団地全棟でなく必要のある棟のみを対象としている。
建て替えは、南橘と広瀬の２団地で計画。南橘団地は、ＮＣ棟（ＲＣ造６階建て、延べ床面積４０４８・１６�uの56戸）の新築工事に本年度から着手する予定だったが、補助の関係から９月補正予算案で減額し、着工を来年度に先送りする方針。
広瀬団地では、52棟のうち７棟（全てＲＣ造４階建て）の老朽化が進んでいることから建て替える計画。南橘団地のＮＣ棟改築完了後に着手する。
全面的改善は、躯体以外の更新を主として、耐震性を有していない施設の耐震化も合わせて行う。施設によっては、２戸を１戸に統合するなどして、戸数減も図る。また、４階建て以上の施設はエレベーターを設置する。個別改善は、給水方式の変更などによる居住性向上型、高齢者の入居に備える福祉対応型、外壁防水などの長寿命化対応型など、複数の型を設定して工事を進める。
計画では、各手法で10年間の概算事業費を算出している。建て替えは19億５０００万円、全面的改善は31億３２００万円、躯体の改修を含めた個別改善は24億５６５０万円、個別改善のみは８億８２００万円をそれぞれ試算しており、合わせて84億２０５０万円を見込んでいる。