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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/09/15

【山梨】民間活用は活性化に重要 甲州市のぶどうの丘運営

 甲州市議会は10日、第3回定例会における一般質問を行った。「勝沼ぶどうの丘」の運営方法に関しての質問が集中するなか、市側は民間支援活用の姿勢は崩すことなく答弁に終始した。
 この日質問に立った4議員すべてが「勝沼ぶどうの丘」に関する質問を取り上げ、「PFIコンセッション方式以外による方法の模索」(平塚義議員)、「直営での運営は可能では」(矢野義典議員)、「地方創生の下、時間を浪費するのではなく拠点施設として位置づけが重要」(古屋匡三議員)、「経営努力で修繕費用の捻出できる」(川口信子議員)などの質問・意見が投げかけられた。
 これに対し田辺篤市長は「大切な施設だからこそ長く残すようその方法を検討している。国の戦略では、官民連携や民間支援の活用は地方経済の活性化のうえで極めて重要とされている」と述べた。
 ほか建設関連の質問者および件名、市側の答弁内容は次のとおり。
◇平塚義議員
【勝沼氏館跡の今後の計画について】
 ・市側の答弁=7月31日に整備検討委員会を開催し、管理および整備活用の基本となる保存活用計画について議論した。2015年からの10カ年を期間とする発掘調査、再整備等のスケジュールを内容とするもので、年度内に5回開催する委員会で計画を策定する。土地の公有化は地権者の意向を踏まえ、買い上げ地の場所、時期等を同計画に明記できるよう委員会、文化庁と協議を進め、できるだけ早い時期に年次計画に示せるよう取り組む。
◎古屋匡三議員
【宮光園について】
 ・市側の答弁=11年度から2期計画に取り組み、現在は門、塀、庭園の復元とともに園内の水路整備を実施中。年度末に完成の見込み。その後に関しては、庁内で整備計画と周辺地域の課題・提案を検討している。
【地方創生計画について】
 ・市側の答弁=庁内からは120項目の事業提案が挙げられ、精査したなかで@地域に根差した新しい雇用の創出A人の流れをつくり地域経済の創出B未来の甲州市を担う人材の創出C生み育むことにやさしい環境の創出D将来にわたる活力あふれる地域の創出、の基本目標を設定した。市民など2000人を対象としたアンケートを実施中(現状の回答率27・65%)で、この内容を分析。検討委員会での協議を経て、パブリックコメントおよび観光客を対象としたアンケート調査で広く意見を聞く機会を設け、2月をめどとして人口ビジョン・総合戦略を策定する。
【産業振興について】
 ・市側の答弁=世界農業遺産認定に向け、10月をめどに市民などで構成する(仮称)峡東地域世界農業遺産推進協議会を設立し、活動を推進する。16年4月の申請を視野に入れている。地域の理解と盛り上がりが重要との考えから、3市ごとの市民会議を中心に講習会、啓発活動、情報提供して気運を盛り上げる。