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西日本建設新聞社
2015/09/28

【熊本】金額 再び前年割れ/平成26年度の県内公共事業

 熊本県内における平成26年度の公共事業発注金額は、25年度に比べ128億円(4・5%)少ない2744億円となった。当社取材の入札結果を集計したもので、24年度8・4%増、25年度12・9%増と2年連続で前年を上回っていたが、再びマイナスに転じた。
 減少の要因は、国が92億円減、県が48億円減と大きく落ち込んだため。25年度に過去10年で最高額の500億円台を記録していた国は400億円台、4年ぶりの900億円台となっていた県は800億円台に戻った。一方、市町村は2年連続で増加し過去10年での最高額となった。
 地域別にみると、24・25年度に続き、熊本広域大水害関係工事の発注が大きく影響した。阿蘇は、過去10年で最高だった25年度の294億円は下回ったものの、2・0%(6億円)の減少にとどまり2番目となった。県南(八代郡市、水俣市、葦北郡)が最高額となっているのは、DBO方式で発注した八代市環境センター施設整備・運営事業約158億円(建設費約97億円、運営費約61億円)があるため。県北(荒尾市、玉名郡市、山鹿市、菊池郡市)は、菊池地域振興局での災害関係工事の減少等が響き、過去10年の最低額となった。
 県を地域振興局等発注別でみると、トップは阿蘇地域振興局の118億7700万円、25年度を5・9%上回り3年連続の110億円台となった。他の振興局等は全て下回り、災害関係工事で膨れ上がっていた菊池は半分以下に激減した。
 市町村発注分では、6市8町村が25年度の金額を上回っている。多い順に熊本市444億円、八代市199億円、天草市64億円、阿蘇市44億円、宇城市30億円。八代市の激増は、環境センター施設整備・運営事業のため。10億円以下は、5町村増えて20町村となった。
 金額を発注機関別構成比でみると、国15%、独立行政法人等3%、県32%、市町村45%、公共的団体5%。25年度と比べ国が3ポイント減らし、市町村が3ポイント増やした。
 100位までの金額ランキングをみると、件数が多い発注機関は、熊本市26件(25年度15件)、国土交通省20件(同17件)、熊本県18件(同16件)の順となった。共同企業体による受注(DBO方式除く)は25年度より1件多い35件。組み合わせは県内企業のみ23件、県外と県内12件、県外のみは無かった。ランクインした業者数は延べ147社(25年度比2社減)で、このうち熊本県内の業者は延べ91社だった。

提供:西日本建設新聞社