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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/10/09

【群馬】県沼田土木事務所は西の沢砂防事業で下部工の発注を計画


県沼田土木事務所は本年度も、みなかみ町綱子地先で利根川支川西の沢の砂防事業を進めている。工事箇所は急峻な地形、かつ災害も多いため、安全面に考慮しながら2001年度から実施されている。本年度は、年内中に町道へ架ける5号橋の下部工2基と、橋の下部を通る流路工の発注が計画されている。工事現場は主要地方道水上片品線と接続する町道綱子1号線沿いとなり、現場から300mほど進んだ先には東京電力の制御施設がある。
年内に発注予定の5号橋の下部工は、本年度中の完成が見込まれている。下部工2基は、逆T式橋台で杭基礎になる可能性が高い。下部工の発注には、流路工も含まれる。流路工は総延長340mとなるが、下流部のL300mは整備済みで、橋も4本架けられている。今回整備する区間は残りのL40mとなり、整備済みの箇所から2号堰堤までとなる。仕上げはブロック積み、下幅は最大で5・6mとなる。
5号橋の上流部には1号砂防堰堤、垂直壁などが完成済み。現在は垂直壁の下流側に2号砂防堰堤の工事が進行中で、5号橋と2号堰堤は近接する配置となる。同事務所は、2号堰堤の完成を11月に予定している。
5号橋の詳細設計は2010年度に実施済みだが、2号堰堤の工事に伴い掘削を行ったところ、想定する岩盤が出てこなかったことや、現場が谷地形で災害多発地帯であることから、同事務所は支持基盤となる推定岩盤線の確認が必要不可欠と判断。安全性を確保するために、ボーリング調査と橋梁の修正設計業務を委託した。
予算の状況にもよるが、同事務所は来年度に5号橋の上部工、垂直壁と2号堰堤の間に設ける沈砂池(水叩き)の発注を計画している。同時期に上部工と沈砂池を発注したい考えだ。
5号橋はL14・3m、全幅7・2mの2車線で、PC単純床版橋を想定しており、歩道は付かない。沈砂池の規模は、幅約20〜27m、奥行き約17m、高さは4m前後となる。2号堰堤の完成後、沈砂池予定地を迂回路にして下部工が進められる。
橋梁の設計は協和テクノ(高崎市)、それ以外は地測設計(前橋市)が作成した。
本事業は2001年度から続いており、事業完了は2016年度を見込んでいる。