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建通新聞社(中部)
2015/10/27

【三重】廃棄物処理計画 次期計画の中間案まとまる 三重県 

 三重県環境生活部は、循環型社会の構築を目指し、県の廃棄物処理などに関する基本的な事項を定める「三重県廃棄物処理計画」の次期計画の策定に向けた「中間案」をまとめた。2015年度が現行計画の最終年度となることから、16年度から20年度までの5年間を計画期間とし、現行計画の進捗や次期計画の基本的な方針、具体的な施策、最終年度の20年度の目標値などを盛り込んだ。計画案には大規模災害を想定した災害廃棄物を適正処理するための体制なども示していく。今後12月に最終案をとりまとめ、16年2月ごろ三重県環境審議会からの答申を受け成案とする予定だ。
 廃棄物(一般・産業)の処理状況のうち産業廃棄物の状況を見ると、排出量は13年度が850万5000dとなり、08年度の957万7000dより減少している。ただし、長期的には増減の波があり、明確な減少傾向とはいえないとしている。再利用率は、13年度が43%で、08年度の40・6%より増加している。最終処分量(フェロシルト含む)は、13年度が30万4000dで、08年度の42万dより減少しており、着実な削減が図られている。
 業種別に見ると、13年度の排出量では、製造業が321万d(構成率37・7%)で、次いで建設業が193万8000d(同22・8%)と高い割合を示している。再生利用量では、建設業が163万8000d(同44・8%)と最も高い割合を示している。最終処分量では、製造業が25万4000d(構成率83・6%)で、次いで建設業が3万4000d(同11・2%)の割合を示している。
 中間案では、取り組み方向として、ごみゼロ社会の実現、産業廃棄物の3Rの推進、廃棄物処理の安全・安心の確保の三つの施策を挙げ、排出量などの各項目で現状と目標を掲げた。特に産業廃棄物の3Rの推進に盛り込まれた廃棄物の循環的利用の推進では、▽認定リサイクル製品普及の推進▽産業廃棄物リサイクル技術研究開発事業(建設廃材などのリサイクル技術の研究)▽省エネなどの技術を活用したまちづくり(廃棄物系バイオマスなどの活用に係る支援)を主な取り組み策として挙げた。
 中間案で示された主な目標値は次の通り。(@=13年度実績、A=20年度目標)
・ごみゼロ社会の実現
 ▽最終処分量―@5万dA3万d
・産業廃棄物の3Rの推進
 ▽産業廃棄物排出量―@850万5000dA792万d▽同再生利用率―@43%A43・6%▽同最終処分量(フェロシルト含まない)―@25万8000dA23万4000d
・廃棄物処理の安全・安心の確保
 ▽電子マニフェストの活用率―@34・1%A60%▽不法投棄など不適正処理事案の改善着手率―@83・9%A100%▽大規模災害に備えた災害廃棄物処理体制整備市町数―@4市町A29市町
・重点的な課題への取り組み
 ▽優良認定処理業者の認定件数―@216件(許可件数の約4%)A420件(同約8%)▽PCB廃棄物の適正処分率―@37%A90%

提供:建通新聞社