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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/10/28

【群馬】県砕石工業組合が第31回労働安全衛生大会開く


群馬県砕石工業組合(浅川達郎理事長)は、31回目となる本年度の砕石労働安全衛生大会を27日、前橋問屋センター会館で盛大に挙行した。
当日は後援の厚生労働省群馬労働局や県砂防課、群馬労働基準協会連合会から来賓が多数臨席する中、労働災害の撲滅に向けて一致団結を図った。
開会に続き、あいさつに立った浅川理事長は「われわれは、自然と大きな重機を相手にしている。それをいかに考え、これまで培ってきた経験を生かしながら災害のリスクを早期につみ取ることが大切」と述べ、続けて「安全で安心できる事業場にすべく、大会を契機に労働災害ゼロを目指してほしい。本日学んだことを、ぜひ社内の安全作業に反映させ、各社のさらなる発展につなげていただきたい」と期待した。
その後、安全優良従業員表彰が行われ、岩井建設の赤岡修三氏とキンケン石産の高瀬己智明氏へそれぞれ表彰状が贈られた。
多数の来賓を代表し、群馬労働局の堀江章労働基準部長、県の山口修砂防課長、群馬労働基準協会連合会の太田勝男業務第一部長がそれぞれ祝辞を披露した。
堀江部長は「昨年、転倒災害が非常に多かったが、ことしは9月末時点で昨年の476人から308人へと大幅に減った。これもひとえに、関係者皆さまの積極的な取り組みのおかげ」とたたえ、山口課長は「砕石は道路などの社会資本を構築する上で、最も基本的な資材であり、その重要性は変わることはない。社会的にも重要な役割を担う皆さまの安全、かつ適切な事業活動の実施を祈念する」と祝意を寄せた。太田部長も「労働災害に本気で取り組む企業が多くなっている。労働災害の防止には、数々の情報やノウハウが必要。そのためのさまざまな取り組みを進めていただき、労働災害の撲滅を目指してほしい」と求めた。
大会宣言では、キンケン石産の金子光宏代表取締役社長が本年度の砕石安全スローガンである『リスクアセスメントで、重篤災害を撲滅しよう』『5S活動で、快適で安全な職場を目指そう』を声高らかに読み上げた。
続けて、大栄産業の渡辺正美工場長が先導し、労働災害ゼロに向けた指差し呼称を実施。参加者全員が労働災害の撲滅を誓った。
休憩を挟み、群馬労働局の齋田一行健康安全課長が労働安全衛生講話を行った。『職場の災害防止と自らの役割』をテーマに、齋田課長は管内における労働災害の発生状況や型別の労働災害発生件数のほか、労働災害の防止に向けて群馬労働局が進める推進計画の概要などを説明。また、リスクアセスメントの重要性も強調した。
齋田課長は、自らの経験を踏まえ「地上から高い現場を担当したことがあり、最初は非常に怖かった。しかし、時間が経つにつれ恐怖感がなくなり、それとともに危険に対する意識も見えなくなっていった」と慣れの危険性を強調。さらに「『事故がない』のではなく『危険がない』という認識に変えてほしい」と訴え、危険の芽を早期に排除する大切さを呼びかけた。