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北陸工業新聞社
2015/11/02

【福井】電力負荷平準化の重要性学ぶ/主催はヒートポンプ・蓄熱センター/スマート空調システム最新技術や建物紹介/地中熱利用の蓄熱も活用/エネルギーミックス対策

 電力負荷平準化・省エネルギー社会実現セミナーは10月30日、第一線の講師陣をまねき開催され、設計者や施設空調管理者、大学者ら約70人が参加し、蓄熱×ヒートポンプのスマート空調システムの最新技術を熱心に学んだ。福井市宝永3丁目の県国際交流会館で。
 一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターが主催し、電力負荷平準化や省エネルギー社会の実現へ喫緊の課題解決のため企画。年1回の恒例セミナーで、北陸3県の持ち回り開催としている。
 冒頭、同センターの馬渕勝三事務局長が昨年4月の省エネ法改正やCOP21パリ会議を目前にひかえ、その流れをより大きくと念じて主旨説明。約30年前に電力、ガス、建設、電気の各業界共同出資で設立した国唯一のヒートポンプのセンターの役割も強調し挨拶。
 講師一人目の東京電機大学の射場本忠彦教授はヒートポンプ・蓄熱システムの適用拡大の可能性と諸課題をテーマに話した。温暖化ガスの排出量を13年比で26%減らす日本の国際公約目標を示し、京都メカニズムクレジットを加味して達成する絡繰りを指摘。また建築関連が総量の36%を占める社会的な重大な責任も示し、建物に併せて同システムの設備効率を上げるなど、地に足がついた取り組みを愚直に継続する必要性を説いた。
 続いて近畿経済産業局の原口朋明エネルギー対策課長補佐が「我が国の省エネ政策」、関西電力大阪北営業部の三宅庸介副長が「バイエル薬品滋賀工場既設設備の活用による省CO2・ピークシフト・BCPに配慮した水蓄熱システム」、日本設計の栫弘之環境・設備設計群主管が「地中熱を利用した蓄熱・ヒートポンプシステム導入事例紹介 三重県総合博物館」を紹介。ヒートポンプの技術が投入されたエネルギーの数倍もの熱エネルギーを取り出し、また蓄熱システムが電力負荷の小さい夜間にヒートポンプにより冷温水を蓄熱槽にたくわえ、このエネルギーを電力負荷の大きくなる昼間の空調に利用して電力ピークを抑制する具体化を分かりやすく示した。
 【協賛】 空気調和・衛生工学会 建築環境・省エネルギー機構 建築設備技術者協会 建築設備綜合協会 建築保全センター 公共建築協会 省エネルギーセンター 新エネルギー・産業技術総合開発機構 全国ビルメンテナンス協会 電気事業連合会 電気設備学会 日本建築学会 日本建築センター 日本設備設計事務所協会 日本ビルエネルギー総合管理技術協会 日本ビルヂング協会連合会 日本冷凍空調学会 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調設備工業連合会 ロングライフビル推進協会

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