トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(群馬)
2015/11/10

【群馬】群馬労働局が市町村に労災防止取り組み要請


厚生労働省群馬労働局は今月から順次、県内の主要市町村へ入札参加建設事業者に対する労働災害防止に向けた対応を労働基準部長名で要請する。重大災害を引き起こした事業場の大多数が労働災害防止団体や業界団体に加盟していない、いわゆる“アウトサイダー”であることを問題視。各労働基準署、市町村を通じて県下に働き掛けを行い、労働災害防止とともに建設業の人材確保対策をより一層加速させる。
2014年の本県内における休業4日以上の労働災害死傷者数は2380人(前年同期2252人)に達した。死亡災害は27人(同17人)となり、過去7年間で最悪の水準。同年5月には群馬労働局として、初めてとなる「死亡労働災害多発緊急事態宣言」の発令にまで至った。
中でも、建設業の死亡者数は12人と全体の44%を占め、特に深刻な状況に陥った。12人はいずれも労働災害防止団体や業界団体に加入していない事業場の労働者だった。このほか、群馬労働局が過去5年半の間、重大災害を発生させた262工事現場を独自に調査した結果、82%に当たる217現場で、元請け事業場が災害防止団体に加入していなかったことも明らかになっている。
このような状況を踏まえ、群馬労働局ではこれまでも県や主要市町村に対し、公共工事の発注に際し、労働災害防止に取り組んでいる企業に入札の段階で何らかの優遇制度を設けることを要請してきていた。
こうした中、県が先月、建設業労働災害防止協会群馬県支部への加入や同支部が実施する技能講習・安全衛生教育を受講すれば、16・17年度の建設工事競争入札参加資格申請における主観数値を加点する改正概要を発表した。
内田昭宏局長は今回の県の取り組みを「建設事業者が県の公共事業に手を挙げようと思えば、労働災害防止を必ず考えなければいけなくなる」と“アウトサイダー”対策に効果があると評価する。
群馬労働局ではこの機を捉え、労働基準部長名で「労働災害の防止は、発注機関としての責務であると同時に、公共機関が率先して取り組んでいただく必要がある。深刻な人手不足が懸念される本県の建設人材の確保のためにも喫緊に取り組むべき課題」とする内容の要請文を作成。競争入札に際し、労働災害防止対策に取り組む事業者への優遇措置を講じていない主要市町村に対し、例えば管下の事業場の労働災害防止団体への加入促進や安全指導・安全教育などの徹底への取り組みなど、労働災害防止に向けた対応への一層の配慮をあらためて求めていく。
内田局長は「これから年末・年度末を迎えて工事量が増えていく。制度を変えていただくにしても来年度になるかもしれないが、労働災害防止をもう一段訴えるための取り組みを強化していきたい。人手不足対策としての観点からもお願いしたい」と強く呼び掛けている。