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北海道建設新聞社
2015/11/17

【北海道】秋元市長が札幌市役所建て替えを表明−再開発と連動させ 

 札幌市の秋元克広市長は、完成から40年以上が経過した市役所本庁舎について、建て替える考えを明らかにした。北1条西1丁目にあるNHK札幌放送会館が北1条西9丁目に移転することから、「跡地の西1丁目街区を含め、再開発計画の中に入れていく」と表明。一連の再開発に合わせて建て替えを検討する意向だ。
 北1条西2丁目にある現在の本庁舎は、規模がRC造、地下2地上19階、延べ4万2216m²。工事費約40億円を投じ、1971年に竣工した。三菱地所が設計を担当し、主体は大林組・地崎組(現・岩田地崎建設)・岩田建設(同)共同体が施工した。
 本庁舎の耐震性能をめぐっては、2014年度に市議会で取り上げられた。市は答弁で震度6強の地震が発生した場合、倒壊はしないもののコンクリート壁のひび割れや柱、梁への被害が生じる恐れがあり、状況によっては業務継続に支障が出る事態も想定されると説明。耐震改修にしろ建て替えにしろ、まちづくりとの整合性を図りながら必要な対応を進めると述べた。
 一方、隣接する区画の北1条西1丁目に札幌放送会館を構えるNHKは、この敷地と北1条西9丁目にある市有地(リンケージプラザ跡地)を土地交換し、新たな放送会館を建設する計画。17年6月にも着工し、20年度中の運用開始を予定する。
 移転後の跡地は、既存の市民ホールを含めて大通西1丁目街区(敷地面積約1万1600m²)として全体的な利用が可能になる。
 秋元市長は今後想定される再開発との関連から「(本庁舎)単体で耐震などをやってしまうと身動きが取れなくなる」とし、エリアの再開発を意識しながら建て替え時期や事業手法を詰めていく考えを示した。