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宮崎建設通信社
2015/12/01

【宮崎】市街地活性化へ複合施設 小林市が基本計画案

 小林市は、「中心市街地活性化基本計画」の素案をまとめ、ホームページで公開した。公共公益施設や公共交通機関等が集積するJR小林駅周辺(91.5f)を中心市街地と位置付け、スーパー江南跡地を活用した複合施設のほか、ふれあい交流及び情報発信の拠点となる地域観光交流センターの整備などに取り組む。11月24日から12月23日までの期間、基本計画案に対する意見を募集する。
 基本計画案では、ひと・もの・かね・ちえといった地域資源を総動員した中心市街地の活性化をコンセプトに掲げ、@働く舞台としての中心市街地A賑わいの場としての中心市街地B暮らしの場としての中心市街地―の形成を基本方針に設定。各方針ごとに目標値を定め、達成に必要となる事業を展開する。
 事業の推進にあたっては、市や商工会議所をはじめとする関係機関の結集組織として平成26年11月に設立された「小林まちづくり株式会社」(柊崎庄二社長、資本金5000万円)と連携し、官民一体で賑わいのあるまちづくりに取り組む。
 主要事業の一つである「江南跡地活用事業」は、平成25年7月に閉店したスーパー江南の跡地に、市内農産物や地元食材を使った惣菜等を取り扱う買い物拠点、オフィススペース、市役所機能の一部のほか、ファミリー世帯を中心とした賃貸住宅の機能を併せ持った複合施設を建設する計画。
 小林まちづくり株式会社などによる陳情を踏まえ、市はことし10月に対象用地を取得している。小林まちづくり株式会社は今年度、補助金等を活用して調査事業を実施し、具体的なマーケティング等を行ったうえで、江南跡地活用事業の実施計画を作成する。事業期間は28年度〜32年度を予定する。
 江南跡地活用事業の推進に伴い、「江南跡地周辺整備事業」として、交流人口の受け皿となる宿泊機能の整備も検討する。ホテル事業者と連携し、中心市街地に不足する機能を充足させ、新たな雇用と賑わいの創出を図る。事業期間は28年度〜32年度を予定する。
 一方、小林市の玄関口であるJR吉都線小林駅周辺では、JR九州の協力のもと、市民や市内を訪れる観光客・ビジネス客のゲートウェイとして、交通・情報発信・物産販売をワンストップで提供する「小林駅周辺整備事業」のほか、市民及び来街者の利便性向上のための「駐車場整備事業」などに取り組む。
 小林駅周辺整備事業の主な整備メニューは、ふれあい交流や情報発信の拠点となる地域観光交流センター整備(木造2階建延べ887m2程度)、地元農産物や加工品等を紹介・販売する物産拠点整備、バスターミナル整備、駅北公園整備、電線類地中化、照明施設整備などを予定する。
 また、空き店舗改修の費用を補助する「空き店舗改修補助事業」、街なか居住者用の空き家改修に助成する「街なか居住推進事業」、歩行者の安全確保・回遊性向上を図る「歩行者空間整備事業」、休憩スペースを有する「ポケットパーク」や小規模イベントを開催できる「コミュニティガーデン」の整備も行う。
 基本計画案ではこのほか、中央公民館の機能強化を目的に、資料館や美術館等との機能複合化を図る「生涯学習センター」や、スポーツ振興・食育・体育の拠点となる「ZtoH(ずっと)交流センター」の建設に向けて、備えるべき機能や運営方法等を検討する調査事業にも取り組むこととしている。