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日刊建設工業新聞
2015/12/10

【鳥取】鳥取城北高校が概算経費22億円で耐震

 学校法人の矢谷学園(山根昌弘理事長、鳥取市西品治)は、鳥取市西品治にある鳥取城北高校の校舎改築等基本設計業務の担当者を指名プロポーザル方式で選定するため、県の建築設計Aランクに登録されている県内11社を指名し、提案競技に入った。設計者選定までのスケジュールは、参加表明書の提出期限が15日で、技術提案書の提出期限が2016年1月13日。16年1月14日に提案内容のプレゼンテーションと評価委員会を開き、16年1月15日に開く理事会で設計者を決める予定。設計納期は16年5月末。
 同校の耐震化は、改築と一部耐震補強を含め大規模改修の二本立てで計画。校舎(第一校舎)と屋内運動場が対象となる改築面積は約6300平方bで、大規模改修は第二校舎、志学棟、第三体育館の延べ面積約6500平方bを対象としており、外構、既存施設の解体、グラウンド整備を含めた概算経費は22億円程度を想定している。
 1963年に開校した同校では、老朽化した校舎などの改築を含めた耐震化については当初、2011年度までに本校舎及び体育館の改築をメーンとした基本的な整備計画を固め、総工費約20億円の投入を見込み、12年度から3カ年計画で実施設計及び工事に着手する計画だった。しかし、建設コストなどの問題で、学園内部での調整が整わなかったため、計画の実施を見送った。その後、12年度内に行った耐震診断で技術的な見地からあらためて計画を見直し、その後の経営診断で耐震化を検討してきた経緯がある。
 同校がプロポーザル方式で示した基本計画では、改築するのは校舎が鉄骨造延べ面積約4600平方b、屋内運動場が鉄骨造延べ面積約1700平方b。改築に伴い、鉄筋コンクリート造3階建て延べ面積2653平方bの第一校舎、鉄骨造平屋建て延べ面積832平方bの第二体育館を解体撤去する。
 また、大規模改修は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ面積2064平方bの第二校舎が一部耐震補強のほか、屋上防水、内外壁改修、厨房・食堂改修、鉄筋コンクリート造3階建て723平方bの志学棟本館が一部耐震補強のほか、屋上防水、内外壁改修、ひさし改修、鉄筋コンクリート造3階建て延べ面積1613平方bの志学増築棟が屋上防水、鉄筋コンクリート造3階建て延べ面積2095平方bの第三体育館(武道館)が内外壁改修、一部鉄骨錆補修。
 敷地面積は2万3300平方bで、改築に伴いグラウンド整備、外構工事を行う。地質調査はすでに実施している。
 同校は現在、16年度で廃止する商業科の3クラスを含め28クラスで全生徒数は809人。校訓は「質実剛毅」で、評価委員会では▽デザイン等に関する考え方▽建物の構造、工法に関する考え方▽建築費及び維持管理費のコスト縮減に関する考え方▽同種業務の実績、基本設計料などを総合的に評価して設計者を特定する。