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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/12/10

【山梨】甲府市リニア駅 アクセス整備検討

 甲府市の相良リニア交通政策監は、12月市議会定例会での向山議員の一般質問で「リニア新駅周辺のインフラ整備について」、市は(仮称)甲府市リニア活用基本構想を現在策定中とし、「(委員会で)新駅周辺のアクセスなども検討する」と答えた。また、必要なインフラ整備は地元などと協議し、県へ要望をする考えだ。
 工事車両増加による渋滞対策や子どもたちへの安全対策では、「通行時間帯および生活道路への侵入制限、交通誘導員の適正配置、法定速度の遵守などをJR東海に対して申し入れを行う」と考えを示した。
 新駅から国道358号を結ぶ新たな道路整備では、「地元の要望があることから、県と市の協議を継続し、整備検討をお願いする。地元の意見を伺いながらリニア駅周辺地域道路のあり方を検討する」とし、また富士山方面へのアクセスについては、「甲府圏域と富士北麓圏域を結ぶ幹線道路の建設や新トンネル設置を県へ要望する」と話した。
  それに対して向山議員は、新駅ができる大里地区や隣接する大国地区の主要道路は、荒川に架かる万才橋などを中心に朝夕の慢性的な渋滞が発生し、新駅の工事がはじまれば、「工事車両が頻繁に生活道路に流入することが考えられる。子どもたちの通学路に対する安全対策が必要」と訴えた。
 続けて、宮島前市長が在職中に、県の委員会で国道358号から荒川を渡る橋を架け、メーン道路に直結する道路を造るべきだと主張しているとし、「荒川を渡る(仮称)大里橋の建設が実現すれば、周辺の渋滞解消や住民の利便性向上に必ず寄与する。甲府市が関係機関へ呼びかけるべき」と話した。
 リニア新駅とJR甲府駅を結ぶBRT(バス高速輸送システム)については、県が本年度に入りルートを再検討する方針を決定しているが、個人的な考えとして、「BRTに多額な費用を投じるより、大里地域や周辺地域のバス路線を再構築し、 新しく大里橋を建設するなどインフラ整備を進めることで、甲府駅までの移動期間短縮に努めるべき」と訴えた。
 また国際都市甲府を実現するためにも、富士山方面へのアクセス手段として、「新トンネルの設置や公共交通機関の整備を促進することが必要」と市へ要望した。