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福島建設工業新聞社
2015/12/17

【福島】スマートコミュニティ/新地、楢葉で計画策定へ

 新地町と楢葉町は今年度、スマートコミュニティの構築・事業化へ向けたマスタープラン策定に着手する。15日付で経済産業省のスマートコミュニティ・マスタープラン策定事業27年度補助交付先に決まり、2町とも民間の複数事業者と共同で計画策定に取り組む。新地町は天然ガスを活用した復興まちづくり、楢葉町はスマートコミュニティを導入したコンパクトタウンを計画。早期事業化へ向けて、官民共同で計画づくりを進める。
 同補助事業は、情報通信技術(ICT)などを活用し、再生可能エネルギーの導入やエネルギーの消費抑制、効率的に利用する社会システムの構築に向けたマスタープランの策定を支援するもの。今年度補助は、イノベーション・コースト構想推進会議を構成する本県15市町村内の事業を対象に、補助金執行団体の新エネルギー導入促進協議会が公募。15日に「新地町地産地消型エネルギー利用を核とした復興まちづくりマスタープラン策定事業」と「楢葉町スマートコミュニティ導入促進事業」を採択した。
 新地町の事業は、同町とURリンケージ、NTTファシリティーズの3者共同で採択。同町では、相馬LNG受入基地とガスパイプラインの建設が進められていることから、熱電供給のエネルギー源として天然ガスを活用した復興まちづくり「新地LNGタウン構想」の実現を目指す。
 モデル地区は、復興拠点として土地区画整理事業等が進むJR新地駅周辺を想定。天然ガスを活用したまちづくりに必要な熱電供給インフラとして、ガス導管、減圧施設、ガスコージェネレーション(熱併給発電)設備などを整備する考え。採算性を重視し、供給施設、規模等を検討する。
 マスタープランは来年夏ごろに取りまとめたい方針で、その後、早期事業化を図りたい考えだ。
 楢葉町の事業は、同町とURリンケージ、NTTファシリティーズが共同で進める。町復興計画で中核プロジェクトの一つに位置付けている「スマートコミュニティとコンパクトなまちづくりプロジェクト」の具体化に向けて、基本計画を策定する。
 同町は、町中心部に歩いて暮らせるコンパクトなまちを構築したい考えで、再生可能エネルギーや蓄電システムの導入など、効率的なエネルギー需給システムのネットワーク化も視野に入れている。同事業でより実現性の高い計画を来秋めどに練り上げ、実現化を目指す方針だ。