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建設新聞社(長崎)
2015/12/19

【佐賀】橋上駅を核にした鳥栖駅周辺整備を提言

鳥栖駅周辺まちづくり検討委
   概算事業費は230億円

 鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会(委員長・柴田久福岡大学工学部教授、9人)は15日、橋上駅を核として鳥栖駅周辺を整備していくことが望ましいとする提言書を橋本康志鳥栖市長に提出した。鳥栖市の試算によると、鳥栖駅橋上化と未着手都市計画道路3路線の単独立体交差化を含めた総事業費は約230億円(市負担金122億円)を見込んでいる。
 市は、鳥栖駅などの鉄道施設で分断されている中心市街地の東西連携を図り、駅周辺の利便性向上と中心市街地の活性化を図るため基本構想、基本計画の策定作業を進めている。課題は、駅部と鉄道高架連続立体交差事業が検討されていたため未着手となっている都市計画道路久留米甘木線(幡崎踏切)など3路線の整備手法。整備手法の方向性を決めるにあたり9月に同委員会を設置した。
 同委員会では▽都市計画道路3路線を含む約4・3`について鉄道高架化(連続立体交差)▽鳥栖駅周辺から田代駅までの2・8`を鉄道高架化(限度額立体交差)▽橋上駅、都市計画道路単独立体交差(跨線橋)▽駅東口設置、都市計画道路単独立体交差(跨線橋)について、まちづくりの効果、整備期間、事業費、整備に係る課題について検証を重ねてきた。15日に開かれた委員会で、連続立体交差事業より実現性が高く、効果が早期に発現され、将来のまちづくりに発展性が期待できるとして、橋上駅を核として鳥栖駅周辺を整備していくことが望ましいとする提言書をまとめ、橋本市長に提出した。
 橋上駅と都市計画道路3路線の整備は、鉄道上空に駅舎を整備し、現在、駅東側と西側をつないでいる虹の橋を架け替えて駅舎につなぐ。このほか、都市計画道路久留米甘木線(幡崎踏切)、飯田蔵上線、酒井西宿町線の3路線について、鉄道との立体交差化(跨線橋)を図り、東西分断を解消。高架用地として確保している東側公有地(現在は駐車場などに利用)を活用したまちづくりが可能になる。概算事業費は橋上駅化と自由通路架け替えに約40億円、都市計画道路3路線整備に約187億円の計約230億円を見込んでいる。整備期間(用地取得期間除く)は約10年としている。
鳥栖駅橋上駅化イメージ
 提言書を受け取った橋本市長は「鳥栖駅周辺をなんとかしたいという思いで市長の仕事に就いた。関係各所との意見調整をさせていただきながら、1日も早い実現に向けて努力を続けていきたい。より効果の高い整備であるようにしたい」と語った。
 市は、同委員会の意見をもとに庁議を開き市の方針を決定。同委員会は、来年2月と3月に会合を開き、年明けに実施するパブリックコメントの意見を踏まえ、2015年度内に基本構想をまとめる。16年度に基本計画を策定し、関係者との協議や設計などを進め20年度の工事着手を計画している。
ksrogo