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大分建設新聞社
2015/12/29

【大分】大友氏遺跡15年で館跡など整備、大分市第1期基本計画を発表

 大分市は24日、大友氏遺跡整備第1期基本計画をまとめた。27年度から15ヵ年計画で大友氏館跡、旧万寿寺跡などの基盤整備や建物の復元などを進め、歴史体験ゾーンや遺構表現ゾーン、学習交流施設ゾーンなどを形成する。
 大友氏遺跡整備は、短期・中期・長期に区切る形で進め、第1期整備は短〜中期に位置付け、部分的な公開を目指す短期目標として、31年度末を目安にしている。中期以降の事業は進捗状況を確認し、学術的な進展、社会情勢の変化などに応じて、見直しや改善をする。42年度以降は、第1期整備事業の効果を踏まえながら、第1期事業終了の前年に、第2期整備計画を策定する。
 中世の豊後国を支配した大友氏遺跡は、顕徳町、六坊北町、大字大分周辺で発見された。10年に、大友氏館跡に付随する庭園跡が見つかり、13年に国の史跡に指定。指定当初は「大友氏館跡」だったが、その後の発掘調査で遺跡の広がりが確認され、保護範囲が大友氏の菩提寺、旧万寿寺があった地区に広がったため、17年の追加指定に伴い「大友氏遺跡」に名称変更した。
 整備事業の範囲は、大友氏館跡(アプライド周辺)、旧万寿寺跡(大友氏遺跡体験学習館周辺と旧帆秋病院跡)、唐人町跡(アプライド周辺)、推定御蔵場跡(拒蝠ェ製餡周辺)と休憩施設や駐車場などの利便施設用地の区域を含む面積約17・5f。
 第1期計画では、「大友氏遺跡」の早期供用開始のため、JR日豊線で区切られた北側部分と南側の基盤整備範囲約5・5fを整備する。この中の遺跡は、大友氏館跡、唐人町跡の全域と旧万寿寺地区の一部。整備期間は27〜41年度までの約15年間とし、主に大友氏館跡・唐人町跡の史跡整備完成と公開、学習交流施設の完成と公開を目標にしている。
 第1期整備事業の予定は次の通り。
 ◇大友氏館跡
▽庭園域=@28年度まで発掘調査・調査報告書A27〜29年度上半期に基本・実施設計B29年度下半期〜31年度に工事C32年度供用開始
▽中心建物域=@29年度に発掘調査A30〜31年度に調査報告書、建物復元調査研究B32〜38年度に基本・実施設計、工事C39年度供用開始
▽外郭域、北建物域など=@30〜38年度に発掘調査・調査報告書A34年度から基本・実施設計、工事B42年度供用開始
 ◇唐人町跡=@34〜37年度に公有化・発掘調査A37〜41年度に基本・実施設計、工事
 ◇旧万寿寺跡=28〜31年度まで基盤整備
 ◇利便施設(休憩施設など)
▽公開・活用施設(学習交流館)=@28〜29年度に基本構想と計画A30〜31年度に基本・実施設計(建築・展示)B32〜35年度に工事(建築・展示)
▽利便施設A=@32〜33年度末に公有化、発掘調査A34〜35年度に設計、工事 
▽利便施設B=@32〜33年度末に公有化、発掘調査A33年度から設計、工事。

提供:大分建設新聞社