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北陸工業新聞社
2016/01/14

【石川】「木」とストックの活用を/石川県内建築設計等関連6団体/盛大に新年互礼会

 石川県建築士事務所協会、石川県建築士会、石川県建築設計監理協会、日本建築家協会北陸支部石川地域会、日本建築構造技術者協会中部支部北陸部会石川会、石川県設備設計監理協会の建築設計等関連6団体合同による2016年新年互礼会が12日、金沢市のホテル日航金沢で開催された。
 互礼会には、来賓の谷本正憲石川県知事、山野之義金沢市長、北村清成石川県建設業協会常務理事をはじめ、6団体から250人が出席した。
 オープニングアトラクションの太鼓演奏の後、主催者を代表して、西川英治県建築士事務所協会会長が「昨年は、今日の主催6団体のうち、建築士会、建築家協会の2団体の全国大会が石川県で開催された。両大会とも好評なうちに終了でき、大会にご尽力された方々に、あらためてお疲れ様と申し上げたい。昨年の建築界の動きを見ていると、何か流れみたいなものが薄っすらと見えてきたような気がする。それは二つのキーワードだ。一つは『木』。昨年の新国立競技場のコンペでは、2作品とも木を使って、日本の伝統文化、日本的な雰囲気を醸し出していた。木は火に弱い、経年劣化するという、扱いにくい材料でもあるが、むしろその利点として和みを与える、木を使って、そうした和みのある日本的な空間が出来るといった面が、欠点よりも、むしろ評価される時代になってきたと感じている。木を使うと本物の建築が出来る。金沢城もすべて本物で造られており、これは本当にすごいことだと思う。石川県の取り組みに敬意を表したい。もう一つのキーワードはストックの活用だ。今、地方創生の言葉とともに、地方の文化、歴史、建築を活かそうという動きが高まってきている。金沢は年間100棟余りの町家が壊されているという現実があるが、これを何とかうまく活用して、よりよい金沢の街をつくっていく責任が、我々建築に携わる者にはあるのではないか。木とストックの活用を、石川の建築設計関連団体の方々が意識して、これから歩んでいくことが大切だと思う」とあいさつ。
 続いて、来賓の谷本知事が「この歴史ある金沢の文化をアピールし、全国の方々に評価していただけるように、しっかりとしたまちづくりを進めていかなければならない。その先頭に立つのが、ここに集われた建築関連団体の皆さん」とあいさつ。山野市長が「建築士は建物を造り、風景に影響を与えるだけでなく、まちそのものをつくるのが仕事。皆さんからいろんなご助言をいただきながら、いいまちづくりを進めていきたい」と祝辞を述べた。
 引き続き、主催6団体の会長の紹介とあいさつがあり、このうち清水純日本建築家協会北陸支部石川地域会会長が「昨年の全国大会では、皆さんにお世話になった。あらためてお礼申し上げたい」、田中伸幸日本建築構造技術者協会中部支部北陸部会会長が「今年は構造設計だけに限らず、いろんな方に我々の協会の会合に来ていただき、様々な課題に関する情報の発信をしていきたい」、村島外三雄県設備設計監理協会会長が「設備、構造、建築が一体となって、力を合わせて、良い建物づくり、まちづくりを行っていければ」と、それぞれあいさつした。
 この後、松井邦義県建築設計監理協会会長が「今年も、この6団体が一致協力して地域の発展に貢献できるよう頑張りたい」と述べ、松井氏の発声で乾杯。和やかに歓談しながら親睦を深めた。最後に、照田繁隆県建築士会会長が「金沢のまちづくりには行政の方々のご尽力が大きい。それに我々建築士が協力し、伝統と新しいものの調和を図ってきた。今年一年、皆さんと仲良くやっていきたい」と閉会のあいさつを行った。

hokuriku