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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/02/01

【山梨】甲府市中道北小移転 1万4400uを提案

 リニア中央新幹線の整備ルートが敷地内を横断する中道北小学校移転について、甲府市教育委員会は1月28日に住民説明会を開き、移転先の候補地として「候補地エリアB内(現校から約250m南側、柏第2排水機場周辺)の校地面積約1万4400u」を提案した。
 ただ候補地として正式に決まったわけではなく、今後も出席者から要望が出た中央自動車道の南側や、現校から笛南中学校までの間などで、市側は新しい候補地を選定していく。
 説明会の始めは、移転候補地が現校と近いことから出席者は「妥当だと思う」と言った意見が目立った。
 しかし、会の終盤では「移転候補地の校地面積が現校の約1万6000uから、約1600u狭くなるのは、理解できない」、候補地が「リニアと中央自動車道の間に整備するのは心配だ」と言う声が挙がった。
 このほかには「騒音や電磁波の影響はないのか」「学校が狭くなるのでレイアウトの工夫をしてほしい」「校舎の防音設備(2重サッシ)で大丈夫か」「防音対策としてリニアにフードをしてほしい」「元校舎近くにある既存の児童館を新学校内に移せないのか」「駐在所の移転もしてほしい」などの意見や要望が相次いだ。
 最後に市側は、今後の移転スケジュールについて「2020年か21年に開校したい」との考えを示した。
 移転候補のエリア検討結果は次のとおり。
 【エリアB】(現地の南側)
 ◆第1回説明会で、現地周辺で検討という考え方に着目し、同エリアの北側から選定する。児童館や駐在所からあまり離れない場所で、地震などの際の避難所機能を考慮すると、「中央自動車道より北側で選定することが妥当」とした。
 【エリアA】(現地の北側)
 ◆農振法に規定する土地改良等「笛吹川沿岸地区(2012〜21年)」を実施中。事業終了後、8年間(2029年まで)は、農用地区域の解除は原則として不可能。このエリアでの農地転用は困難であることが判明し、同エリアから「候補地案は選定しない」ことにした。
 【エリアC】(笛南中学校の西側)
 ◆位置的にも遠く、第1回説明からも候補地として除外すべきとの意見も見られた。このため、同エリアから「候補地案は選定しない」ことにした。