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建通新聞社(中部)
2016/02/18

【三重】松阪特別支援学校、7月着工に向けて発注準備 三重県

 三重県教育委員会は、「松阪地域特別支援学校」(仮称)整備事業について、2016年度に工事に着手するため、発注業務を県土整備部に執行委任し工事の公告などに向けての準備を進めている。建設工事の着工目標を7月としていることから、県の16年度予算案が可決後、早期の工事公告が見込まれる。工事は本体工事分として建築、機械、電気に分離して発注する計画。18年4月の開校を目指す。
 事業計画を見ると、建設地は、松阪市久保町1846の旧・三重中京大学の敷地で、旧屋内運動場などがあったスペース。敷地面積は約1万3863平方b。建物は、鉄筋コンクリート一部鉄骨造3階建て延べ6028平方b。建物高さは16・6b。校舎と体育館を一体化させ、「ロ型」の施設配置の形態とし、中央に中庭を配置する。地形の高低差を生かした構造で、周囲高より低い1階の正門玄関へは、スロープのアプローチでタッチし、2階部に配置する体育館への出入りも可能とした。内装はできる限り県産材の使用による木質化を図る。敷地全体の外構工事などは工事工程に合わせて別途発注する。18年1月に完成し、4月に開校する計画。設計は、佐藤総合計画関西事務所(大阪市中央区)が担当。
 主な施設は、教室(小学部教室8教室、中学部教室7教室、高等部教室14教室)、音楽室、視聴覚室、図書パソコン室、調理室、作業学習室、プレイルーム、教育相談室、屋内運動場、給食厨房、スクールバス発着場など。グラウンドは旧大学の敷地を借りる計画。
 県は、「県立特別支援学校整備第2次実施計画」の中で、中勢・松阪・南勢志摩地域にある「特別支援学校玉城わかば学園」(玉城町)の児童・生徒(15年度在籍者数約240人)の約半数が居住する松阪地域に、特別支援教育のセンター的機能を担う学校を新たに整備するとしていた。新校の通学区域は、松阪市、多気町、明和町、大台町で、約140人の児童・生徒数を想定している。
 同事業については、当初、事業費を15億円程度とし、17年4月の開校を目指して設計を進めていた。しかし、15年3月に実施設計に基づき概算事業費を算出したところ、約30億円に上ることが判明した。県では、そのまま入札を行っても不調・不落になり事業遅延を招いた場合のデメリットを懸念し、事業スケジュールを見直し、開校を18年4月に延期した。併せて技術面で、特殊な工法を標準工法に変更することでの省力化、資材のコスト低減などの見直しにより事業費の精査を行い事業計画全体を再考した。

提供:建通新聞社