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　秋田市上下水道局は、新年度で仁井田浄水場（仁井田字新中島）の耐震診断や土質調査、基本計画策定に向けた調査をそれぞれ委託するため、当初予算案に計１億5,085万8,000円を計上した。６月末までには耐震診断や土質調査を委託して平成28年度の上半期でまとめ、結果に基づいて下半期で調査を実施する。基本計画の策定業務は、順調に運べば29年度に委託する。
　同浄水場は耐震性能の不足だけでなく、電気設備や機械設備の耐用年数を大幅に超過しており、メンテナンスや部品交換での対応は限界に近づいているとされているほか、停電や浸水など非常時対策の不備や、気候変動の影響による雄物川の濁度上昇への対応、化学物質などの流入による水質事故への対応がなされていないなどの課題もあり、抜本的な対策が必要になっている。
　施設は１群と２群で構成されており、現在は日本水工設計に委託し主に２群のコンクリート構造物を対象とした劣化診断・調査を進めている。
　新年度の下半期に委託する調査では、耐震診断や土質調査の結果を踏まえた長寿命化の可能性や浄水処理方式、全面更新した場合との経済比較などを行い、将来の市民負担が最小となる更新方法を検討する。


秋田建設工業新聞社