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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/02/17

【山梨】新規に学校給食センター用地調査費 笛吹市の16年度予算案

 笛吹市は16日、市議会第1回定例会告示に伴う記者会見を開き、2016年度当初予算案の概要を明らかにした。地方創生に向けての戦略を盛り込んだとするなか、市道1−8号線やスマートインターチェンジ周辺などの基盤整備事業費を予算化。新規に消防署出張所整備や学校給食センター建設への費用を盛り、9月定例会で否決されたミズベリングにおけるNTT用地取得費を再計上している。
 会見で倉嶋清次市長は「総合戦略の基本目標をこなしていくための経費を盛った。そのなかで重点を置いたものは、子育て、インバウンド観光に代表される産業の活性化、安全なまちづくり」と述べ、実行に移してかたちにしていくとした。
 来年度一般会計当初予算案は、ほぼ前年度並み(1500万円、0・04%減)となる337億2900万円。普通建設事業費は前年度比3%ほどプラスとなる51億4968万円でまとまった。新年度から事業会計に移行する下水道は資本勘定で18億519万円、同勘定で水道は12億1163万円規模となった。
 新規事業への予算計上は消防署出張所整備や学校給食センター建設など。
 同市にある消防署の3出張所はいずれも老朽化が進んでおり、本年度に適正配置調査を行った。これに基づき新たに出張所を整備するもので、当初予算では用地取得および設計費用として8523万円を対応している。早々に箇所数を決定し建設地の選定に着手したい意向で、17年度の建設を目指している。
 石和学校給食センター建設事業には用地調査費として530万円が盛られている。石和地区5小学校の給食施設が老朽化したためのセンター化を進めるもので、建設候補地を抽出するための調査に充てる。同事業に関しては1月に第1回目の建設検討委員会が開催されており、今後、同委員会の場で建設地や施設内容などの議論を重ね、17年度には建築設計に着手したい意向だ。現状の児童・職員数から1800食に対応する規模が想定され、内部の調理設備に関してはプロポーザルにより業者選定を行う予定だ。
 予算拡充で新年度に臨む事業は、道路冠水対策やスマートインターチェンジ周辺道路整備、防犯灯設置など。
 このうち、道路冠水の常習地区とされる富士見地区においては、渋川排水機場のポンプ2基の更新を行うとして2億4760万円の事業費を予算化した。設置から50年以上が経過したために機能向上を図るもので、ポンプ取替のほか設備関係の部品も交換し、L200m程度の道路側溝改修も実施する。ポンプの製作および据え付けにそれぞれ6カ月ほどの工期が見込まれるため、6〜8月には製作を開始し、渇水期に据え付けの作業実施を想定している。
 また、昨年否決された(9月定例会)ミズベリング構想の核となるNTT用地取得費5億円が再計上されている。12月定例会において、土地開発基金を活用して契約案件の提出も模索したが、用地に埋設物があることが判明し、これを延期。現状、埋設物撤去の件も含めて2月中には仮契約に至るめどが立ち、3月9日開催の市議会本会議への仮契約案件追加提出を目指している。用地費計上は、来年度中に買い戻す予定であるため当初予算で対応したとしている。
【写真:@予算概要を説明する倉嶋市長A築42年が経過した消防署の春日居出張所】
【表:@当初予算案の規模A当初予算案における主な重点事業】