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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/03/11

【山梨】新環状広瀬〜桜井、事業化が妥当

 国土交通省は、2016年度の新規事業化候補区間とした新山梨環状道路北部区間の広瀬〜桜井IC間2qの計画を、10日に開催された社会資本整備審議会道路分科会の事業評価部会に示した。同省では、整備効果として@甲府市街地の交通量減少A峡東地域の観光客増加に貢献―などを挙げ、費用便益比も高く、後藤斎知事からも予算化同意の意見書が寄せられたことを説明した。
 新規事業化の候補箇所は、新山梨環状道路の笛吹市石和町広瀬から甲府市桜井までの2q(設計速度80q/h)で、標準幅員は18・25m(4車線)。事業費は約230億円。県が整備する環状道路東部区間と(仮称)広瀬ICで接続し、北上して西関東連絡道路に接続する。計画交通量は約1万6300台/日〜約2万100台/日。
 国交省では、計画地区の課題として@甲府市街地の渋滞Aリニア中央新幹線の新駅と県内観光地を結ぶ路線の整備が観光振興に必要―などと分析。対象区間を整備することで、市街地の通過交通が減少し、峡東地域の観光客増加に貢献できるとした。
 費用便益分析でも、総費用162億円(事業費159億円+維持管理費3億円)、総便益257億円で、便益が費用を大きく上回ると紹介。
 対策案の検討でも、現在の国道20号を拡幅するよりも渋滞緩和や移動速度向上、交通安全の向上が期待できるとした。
 後藤知事からも16年度予算化に同意するとの意見書が提出され、対象区間の事業化による課題への対策が妥当とした。
 新山梨環状道路の北部区間の全体計画は、甲斐市宇津谷から笛吹市石和町までの約17q。これまで宇津谷から甲斐市牛句まで5qが事業化され、15年度は道路設計や環境調査を推進。牛句から石和町まで約12qについては、環境影響評価書に基づく猛禽類・動植物などの事後調査や補足調査などを実施。北部区間全線の事業計画検討や優先整備区間などの整備効果検討も行っている。