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建設新聞社
2016/03/25

【東北・宮城】東北大がユニバーシティ・ハウスを公告 PFI適用で参加表明書は4月19日まで

 東北大学は24日、PFI事業に準じた方式で青葉山新キャンパスに建設するユニバーシティ・ハウス(寄宿舎)について、設計・施工・管理運営を行う事業者を選定するためWTO適用の一般競争入札を公告した。
 参加資格は単体またはグループとする。設計者と工事監理者はともに、文部科学省の設計・コンサルティング業務の有資格者である一級建築士事務所で、過去15年間に3階建て以上かつ延べ5000平方b以上の宿舎や宿泊施設について、それぞれ新営設計または新営工事監理の実績がある技術者を配置することなど。施工者は、文科省または同大学の建築一式工事1190点以上(複数の場合は1社が満たし、そのほかは同940点以上)で、過去15年間に元請で完成した3階建て以上かつ延べ5000平方b以上の宿舎や宿泊施設の新営施工実績などとし、技術者にも要件を求める。
 このほか、維持管理者と管理運営・入居者サービス者は、国または同大学の役務の提供等A〜C等級とし、過去15年間に元請で延べ5000平方b以上の宿舎や宿泊施設について、それぞれ維持管理業務または管理運営・入居者サービス業務の実績を求める。
 選定スケジュールは、説明会と現地見学会を今月30日に実施。参加表明書と資格確認申請書の提出は4月18日から翌19日12時まで、個別対話を5月24日と翌25日に実施、入札書と提案書の提出は7月14日から翌15日12時まで受け付ける。開札は7月15日14時に行う。その後、必要に応じてプレゼンテーションおよびヒアリングを7月下旬〜8月上旬に実施し、8月上旬には事業者を決定する。 
 この事業はグローバルな環境整備に向けて、留学生と日本人学生が共同生活を過ごす寄宿舎を建設し、運営まで委託するもの。事業手法は、施設整備後に所有権を引き渡し、事業期間中の維持管理運営などを行うBTO方式とする。建設場所は仙台市青葉区荒巻字青葉の青葉山3団地(青葉山新キャンパス)内で、寄宿舎の敷地は同キャンパス西側の約2万8490平方bとし、事業者に無償貸与する。
 寄宿舎の規模は、1ユニット8人のシェアハウス752人分全94ユニットとして、ユニット居室に係る部分が延べ8272平方b以上、リビングなどユニット共用部に延べ6768平方b以上、計延べ1万5040平方b以上を確保するほか全体共用部も設ける。このほか、管理施設延べ400平方b以上、外構は自転車・バイク200台分を整備する。ユニット構成は8人中、留学生5人、日本人学生3人とし、下層階に男子学生約60l、上層階に女子学生約40lを配置する。
 事業者は8月中旬に基本協定書、9月中旬に事業契約書を締結し、特別目的会社を設立して事業に当たる。着工可能時期は2017年4月1日以降で、施設整備は18年3月31日〜19年3月31日までの間に完了させる。維持管理運営は施設整備後30〜40年間をめどとする。
 本事業に関するPFI導入可能性調査およびアドバイザリー業務は佐藤総合計画(協力企業=石井法律事務所)が担当した。昨年12月28日付けで整備事業方針および要求水準書案を公表しており、その後参加意向者と個別対話を行っている。
 事業者の選定は9人で構成する審査委員会が行い、メンバーは以下の通り。▽委員長:佃良彦(理事)▽副委員長:菅原俊二(総長特別補佐)▽杉山丞(総長特別補佐)▽齋藤仁(総務企画部長)▽佐藤義幸(教育・学生支援部長)▽伊豆仁志(財務部長)▽我妻吉弘(施設部長)▽手島貴弘(手島会計事務所代表)▽大沼正昭(東北工業大学工学部教授)―。
 なお、同キャンパス北側には付帯厚生施設として物販・飲食・サービス店舗など生活関連施設の整備を計画しており、当初は事業期間中は事業者が所有するBOT方式を想定していたが、PFIから除外して別途建設を検討している。

 提供:建設新聞社