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建通新聞社
2016/03/29

【大阪】太陽の塔 あらためて第1Qで 総額5億増

大阪府府民文化部は、日本万国博覧会記念公園(万博公園)にある太陽の塔の耐震改修工事を2016年度第1四半期に発注し、9月議会に契約議案を諮る。
 15年度に同様のスケジュールで発注したものの、予定価格の範囲内の入札がなく不落となったことを受けて、内部展示物制作を含む全体事業費を約5億円増額し、総事業費17億4556万円であらためて臨む。
 計画では、塔本体の耐震補強のほか、内部にあるオブジェ「生命の樹」を鑑賞できるように階段・エレベーターを整備する。塔正面の左右両側には出入り口を新たに設け、左側に階段・スロープ、外部エレベーター、右側にも階段を設置。地下の最下層部に展示室、事務室、トイレを増設する。
 塔の材質は、基底部から腕下端までが鉄筋コンクリート造、腕下端から上端までが鉄骨鉄筋コンクリート造、腕上端から頂部までが鉄骨+ショットクリートとなっている。高さは約70b。片腕の長さは約25b。実施設計の修正設計は昭和設計(大阪市北区)が担当した。17年度末の完成、内部公開を目指す。
 塔内部の展示物は耐震改修から切り離し、別途外注し、オブジェの再生や制作を進める。
 内部展示物制作費用の一部は、ふるさと納税制度を活用し、広く寄付を募集する方針。募集開始は11月を予定し、目標額は1億円。本体の耐震改修工事期間中に寄付を募るスケジュールを見込む。
 総事業費は、当初予算に2億2123万円を計上。別に債務負担として15億2432万円(17年度分)を設定している。
 太陽の塔は、万博公園のシンボル的な構造物。完成当時には内部を公開していたが、耐震性の問題などから現在は非公開となっている。公園全体の魅力向上のため、耐震改修と地下部分を増設し、塔の内部公開を目指すこととした。
 場所は吹田市千里万博公園1ノ1で、大阪モノレール万博記念公園駅北側の公園内。

提供:建通新聞社