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日刊建設タイムズ社
2016/03/23

【千葉】成田市が地域拠点市場に/第10次県卸売市場計画案

 県農林水産部流通販売課は「第10次千葉県卸売市場整備計画案」をまとめ、22日からパブリックコメントを開始した。同計画は、卸売市場の基本的な考え方を示すとともに、計画年度における需給見通しを推計し、市場の再配置計画を定めた。計画期間は2016〜20年度の5か年。計画は5年ごとに見直し、新たな計画を策定する。市場の再配置では、再整備を計画する成田市公設地方卸売市場が新たに地域拠点市場に位置付けられた。
  県内の消費地市場は青果物27か所、水産物6か所、花き6か所がある。青果物の市場は公設地方卸売市場8か所、民営地方公設地方卸売市場15か所、小規模卸売市場4か所。このうち整備が計画されているのは、船橋市地方卸売市場、市川市地方卸売市場、成田市公設地方卸売市場の3か所。
  船橋市地方卸売市場は16年度から老朽化による整備を計画し、成田市公設地方卸売市場は16〜19年度の4か年で再整備を計画。後者は今回の計画で国の基本方針の条件をクリアし、千葉市、船橋市、柏市に次いで新たに地域拠点市場に位置付けられた。
  また市川地方卸売市場は、18年度を目標に花きを含めて民営化を検討。このほか、木更津市公設地方卸売市場が再生へ向けた検討を行い、松戸市公設地方卸売市場北部市場は再編措置を検討する。船橋市地方卸売市場と成田市公設地方卸売市場は水産物市場でも青果物と同様に整備、再整備を計画。水産物市場ではこのほか、柏市公設総合地方卸売市場が17年度からの整備を計画し、16年度から花き市場の整備を予定する。
  一方、漁協が運営する水産物産地市場では、県内にある38か所のうち、勝浦市の8か所、南房総市の8か所、富津市の3か所で、17年度から漁協の合併に併せた統合に向けた検討を行う。また、銚子市の2か所は荷捌所や岸壁など関連施設について18年度から整備し、長期的には統合を検討する。このほか、鴨川市の6か所は当面はそのままとし、長期的には統合を検討。
  需要量の見通しでは、青果物の野菜は13年度の62万2000tに対し20年度で58万1000t(6・6%減)に、果実は同29万3000tに対し26万t(11・4%減)に、水産物は同28万6000tに対し22万7000t(20・8%減)に減少すると推計。花きの切花も同1億9800万本から1億6200万本(18・2%減)、鉢物も同1200万鉢から900万鉢(22・0%減)に減少。
  20年度での供給量については、青果物は25万4000t〜26万9000tで、需要量に対する県内市場供給率は30・3%〜32・1%と推計。水産物は同1万8000t〜3万3000tで、同7・9%〜14・5%と推計。花きは切花が3377万本〜3672万本、鉢物が54万鉢〜72万鉢で、供給率は切花が20・9%〜22・7%、鉢物が5・8%〜7・9%と推計。
  同計画は、@県内卸売市場の適正な配置A各卸売市場における経営戦略の確立
B卸売業者等の機能強化――を基本方針に、県内卸売市場を引き続き生鮮食料品等の基幹的な流通ルートと位置付け、流通の要としての役割を果たせるように取り組み、経営基盤の安定・強化及び活性化のため、その手段の一つとして、各卸売市場の立地条件や強み等を活かした新たな需要開拓に取り組む。k_times_comをフォローしましょう
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