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日本工業経済新聞社(茨城)
2016/04/09

【茨城】水戸城跡復元、本年度は実施設計

 水戸市は、水戸城跡の二の丸角櫓および土塀の復元に向け、本年度は実施設計に着手する。当初予算には委託費3800万円を計上。用地測量(2530万円)や用地取得(920万円)なども進めていく。大手門の実施設計はすでに文化財建造物保存技術協会(東京都荒川区)へ委託しており、茨城国体が行われる2019年に完成させたい考えだ。
 水戸城跡周辺地区は、弘道館など豊かな歴史的資源が現存し、中心市街地のにぎわいを創出する上でも重要な地区。第6次総合計画では、歴史的資源を生かしたにぎわいづくりを図るため、世界遺産登録や旧水戸城建造物の復元に向けた取り組みをはじめ、歴史・観光ロードの整備など回遊性を高める施策を推進するとしている。
 整備基本計画は文化財建造物保存技術協会が担当。概算事業費は約12億円を想定。概算事業費の内訳は、大手門4億1000万円、二の丸角櫓2億8000万円、土塀2億3000万円、アプローチ1億3000万円、用地測量等1億5000万円。
 このうち大手門は、水戸城跡への導入部として重要なランドマークとなるため、遺構を保護しながら復元整備を進めていく。前後の区間を車両通行止めとする案もあるという。二の丸角櫓については、水戸駅北口ペデストリアンデッキから眺望できるようにする。10・11年度に実施した発掘調査で規模と位置が判明していることから、これに基づき復元整備を推進する。大手門と二の丸角櫓の間の土塀は、延長300m程度を見込む。
 本年度は実施設計をまとめ、順調ならば一部工事にも着手。17年度から工事を本格化させ、19年開催の国体に間に合うよう整備を進めていく予定。