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建設経済新聞社
2016/04/15

【京都】赤れんがパーク周辺、交流拠点に 構想提言受け、基本計画策定

 舞鶴市は、赤れんがパークを核とする周辺一帯を一大交流拠点とすることを目指し、今後の活用基本計画を策定する。28年度当初予算の地方創生拠点整備事業に2222万3000円を確保した。
 舞鶴市赤れんが周辺等まちづくり構想策定懇話会(宗本順三座長)が今年3月、舞鶴市に「赤れんが周辺等まちづくり構想に関する提言書」を提出。同構想に基づき、活用基本計画を策定するもの。
 まちづくり構想は、防衛省の事業を活用し、舞鶴市が赤れんがパークを核とする周辺一帯を一大交流拠点とするための方向性等を定めたもの。昨年10月設置の同懇話会で議論を進め、市民等へのアンケートに加え、事業者アンケートを実施し今後の民間活力導入の検討に必要な意向把握を行い、提言のとりまとめに生かした。
 提言の施設配置案によると、三角地エリアは赤れんがパークのメインゲートとして、来場者の起点となる複合交流拠点施設(観光案内、休憩施設、物販施設、団体客対応のトイレ、駐車場等)を整備。防衛省17倉庫は保存・活用し飲食・物販施設等として整備する。
 文部科学省赤れんが3棟エリアは、保全・転活用し、展示PR施設、物販・飲食施設等として整備。展示PR施設は海上自衛隊やJMU(造船会社のジャパンマリンユナイテッド梶j等との連携・協力のもと、海軍記念館、舞鶴館が所蔵する資料等を含め、近代化の歩み、国の安全・海の安全等が学べる施設とし、物販・飲食施設等は「道の駅」のような賑わい創出のために地元農産品や水産物等の販売も行う施設とする。赤れんがロードはイベント空間として整備する。
 赤れんがパーク導入路として、国道27号沿道に街路樹を植えるなど緑豊かなプロムナード(遊歩道)として整備。三宅団地前交差点から赤れんがパーク専用駐車場までの道路は現道を拡幅し歩道と植樹帯を整備する。植樹帯はイベント時に移動店舗(屋台等)の出店スペースとしても利用可能な空間とする。
 来訪者の増加に対応するため、三角地エリア南側の財務省用地を取得し駐車場として整備。メインゲートを印象付ける象徴的なモニュメントを配置する。現横断歩道橋は撤去し、東側に新たに横断歩道橋を整備する。
 赤れんが博物館前エリアは、博物館来館者や遊覧船乗船客が舞鶴港への眺望を楽しみながら過ごせるよう、公園として整備。待合所機能を有する施設を整備する。
 遊覧機能の強化のため、大型遊覧船や飲食可能な機能を有する遊覧船を配備。遊覧船の大型化、複数接岸に対応するため、遊覧船乗り場付近に新たに桟橋を整備する。
 赤れんがパーク専用駐車場から土地開発公社、民有地までの海沿いは北吸桟橋に停泊する自衛隊艦艇やクレインブレッジなど舞鶴らしい海の眺望を楽しめる親水広場(緑地公園)として整備。市民や来訪者のため、遊具施設等の整備をはじめ、ベンチやパラソル等を配置する。
 親水広場から赤れんが広場、赤れんが博物館前エリアまでの海沿いにボードウォークを整備。ボードウォークに沿って親水護岸などの親水機能を整備する。
 自動車動線の補助ルートとして、専用駐車場等から赤れんが広場北側を結ぶ車両交通動線を整備する。
 文庫山施設は現建物を活用し、団体客にも対応できるよう飲食機能を整備。眺望を活かすため、建物屋上を利用できるようにし、テラス席を確保する。建物の周辺は展望広場として整備する。親水広場側や赤れんが倉庫4号棟側から文庫山山頂部を経由して回遊できるよう道路や階段等(エレベーター等も含む)を整備。また災害等発生時の観光客等の緊急避難場所として、備蓄倉庫、物資配送センターなどの周辺施設とも連動する機能を整備する。
 赤れんがパーク専用駐車場と土地開発公社所有地の文庫山麓に立体駐車場等を整備。文庫山の景観に配慮し、文庫山と一体となるよう海側から2階、2・5階、3階の階段構造とする。壁面は親水広場、周辺景観との調和に配慮する。文庫山に接する棟の屋上は緑化し、イベントスペース等に活用する。
 景観面では、舞鶴赤れんがパークCI戦略に基づき、建物の外観意匠、案内表示等を統一する。また夜景の魅力を向上させるためライトアップ設備を強化。夜間でも安心して来場できるよう街路灯を整備する。
 東山合同宿舎跡地及び東山山頂部エリアは、当面は不足する駐車場機能を補完するエリアとし、将来は宿泊施設用地として東山合同宿舎跡地はホテル、東山山頂部はコテージとしての利用を検討する。
 舞鶴東体育館は災害時の物資配送センターとして機能する空間を維持しつつ、大規模集客イベント等が実施できるビジターセンターとして柔軟な利活用を検討する。