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大分建設新聞社
2016/04/28

【大分】並柳橋の復旧難航、応急作業めど立たず 

  16日午前1時25分に発生した熊本地震の本震で、最大震度6弱を観測した別府、由布両市では、大分自動車道などで大きな被害が出ている。大分道は、現在も日出ジャンクション(JCT)〜湯布院インターチェンジ(IC)間の通行止めが続いている。26日、その原因になっている土砂崩落現場と、その現場から約500b福岡方面寄りの並柳橋(L=422・4b)の損傷現場を西日本高速道路樺S当者の案内で取材した。
 土砂崩落は、由布岳パーキングエリア付近の上り線側法面で発生。幅30〜40b、長さ100bにわたり土砂約2万立方bが、上下4車線を埋めた。昼夜の応急復旧作業で、土砂撤去を終え、現在、崩落法面のコンクリート吹付けと、上り線に再び土砂が崩落した場合に備えて土留め壁(高さ7b)、大型土のう設置などに当たっている。
 今後、吹付け作業などを1週間程度で終え、土砂を撤去した下り2車線の舗装作業(L=200〜300b)をし、通行できるようにする。本復旧工事は、対策検討後になるので未定。仮復旧工事が終わり通行を開始した場合は、下り線2車線を対面通行で通行できるようにする考え。
 並柳橋上下線では、橋端部でつなぎ目のズレ、支承(橋桁と橋脚、橋台の間の部材)の破損が現在6ヵ所で見つかっている。応急復旧作業で、支承部分をジャッキで上げ、仮受け部材で補強しているが、応急復旧作業がいつ完了するかは未定。また、本復旧工事では、桁や支承部分の取り換えが必要なため、完全復旧までは、かなり時間がかかりそう。
 同社では「まずは、緊急物資の輸送、緊急車両が通行できるように応急復旧作業に全力をあげる。ただ、余震が続いているため、通行可能時期は未定」と言う。
 土砂崩落現場の復旧見通しがついても並柳橋の復旧の見通しが立たないことから、同区間の通行再開は、まだ先になりそうだ。

提供:大分建設新聞社