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北陸工業新聞社
2016/04/28

【石川】金沢箔の魅力より広く/箔一が新工場計画/3階建て2400平方メートル、山岸で設計/製造工程を見学者らに体感/来月に施工者選定へ/打木町東

 箔工芸品から化粧品、食品、建築まで「金沢箔」を通して幅広い事業を展開している箔一(金沢市森戸2丁目1―1、浅野達也社長)は同市打木町東地内で新工場となる「箔一安原第5工場建設工事」を計画している。現在、山岸建築設計事務所(同市中村町)で設計が進められており、5月中旬には施工者選定に向けて見積もり徴集したい考えである。
 建設場所は同市打木町東1449で、敷地面積が1344・90平方メートル。建設規模はS造3階建て延べ約2400平方メートル(建築面積約900平方メートル)で、事務所と工場機能に加え、箔工芸品などを展示できるギャラリー、ミーティングルーム、3階には社員の福利厚生に配慮し、見晴らしの良い食堂などが設けられる。完成は17年3月を予定している。
 設計コンセプトでは歴史と伝統を誇る箔一の企業ブランド、箔工芸の繊細さを表現した建物としている。洗練されたイメージと共に、周囲の環境に配慮して華美になり過ぎないように白と黒の2色で外観をまとめている。職人やスタッフがスムーズにコミュニケーションを図ることができるような空間・動線プランとし、工場を訪れた人々に対しては金沢の伝統工芸の製造現場を工程に沿って間近で体感できるように工夫している。
 箔一では今回の新工場建設計画について、「箔における伝統技法を広く紹介するとともに、金沢箔の可能性と魅力を全国や世界に向けて発信できる拠点にしたい」(浅野社長)と期待を寄せている。

hokuriku