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建通新聞社(中部)
2016/05/27

【三重】公共施設等総合管理計画を公表、新たな最終処分場の建設も検討 松阪市

 松阪市は、2016年度から55年度までの40年間を計画期間とする「公共施設等総合管理計画」を公表した。今回策定した計画を踏まえ、今後公共施設の適正な管理を実施する。
 同市では、1960〜70年にかけて人口増加や増大する行政需要に対応するため、学校施設をはじめとした各種公共施設や道路、橋梁などのインフラ施設の整備を進めてきた。しかし、整備から40数年が経過し、各種施設で進む老朽化や耐震・バリアフリーへの対応が求められる中で人口減少や少子高齢化・財政逼迫(ひっぱく)など改めて各公共施設の見直しが必要となり、今回計画を策定した。
 主な公共施設の管理運営方針は次の通り。
 ▽道路・橋梁など―道路舗装については暫定的な維持管理が多いことから、不具合を早期発見し、巡視・点検を実施する。橋梁については、長寿命化対策などによる更新時期や費用の分散化・平準化を図るため、「予防保全型」の管理体制を構築する
 ▽水道施設―施設機能を維持するために老朽化施設の更新を計画的に実施するとともに施設の耐震化を進め、災害に強い施設を構築する。公共下水道整備については、今後の整備方針を示し整備する区域を明確化する。 ▽スポーツ施設―施設を効率的かつ効果的に管理運営していくために、指定管理者制度の導入を図るとともに、武道館については利用実態も多いことから必要な改修を実施する。雲出川河川敷グラウンドでは土砂堆積の撤去費用に係わる費用対効果を検証しながら今後の在り方を検証する
 ▽図書館―三雲・飯南・飯高に位置する図書館機能について一括した管理運営体制の構築を調整する
 ▽放課後児童クラブ―市の専用施設については一部老朽化が進んでいる施設の改修を実施するとともに、社会福祉法人など民間団体への委託も検討する
 ▽小・中学校―生徒数が減少している中で児童の教育上の配慮や社会性の確保を踏まえ、校舎の建て替えや大規模改修について統廃合の状況を鑑みながら長寿命化計画を策定し対応する
 ▽給食センター―嬉野、三雲の両学校給食センターの老朽化に伴い、新たな給食センターを新設する。香肌小学校の給食については、当該学校がへき地教育振興法に基づく「へき地2級」に指定されていることなどから、単独調理場の整備を検討する
 ▽プラザ鈴―同施設は働く女性や一般家庭での女性の生活向上、福祉の増進を図る「働く婦人の家」として85年に開館した。施設は建設から30年が経過しており、バリアフリーの未対応や修繕を検討した結果、改修費用の概算が3億円を超えることなどから、当該施設を廃止し、解体撤去する
 ▽福祉会館―施設の老朽化が進み、耐震補強には多額の投資が必要となる中で建物の除却を含めて検討するものの機能の重要性は大きく、存続は必要であることからその手法について方針を定める
 ▽障害者福祉センター―障害者福祉を推進し障害者の社会参加を一層促進するための拠点となることから必要な修繕・改修を行う
 ▽清掃施設―松阪クリーンセンターについては35年度以降の運転維持管理委託契約に向け大規模改修や更新などについて検討するとともに、最終処分場については、新たな最終処分場の建設などを含め一般廃棄物の最終処分の方向性を決めていく
 ▽斎場・火葬場―市が管理する2カ所の斎場、5カ所の火葬場については老朽化や機能低下に伴い、施設の整理統合などを検討する
 ▽市役所本庁舎―11年に耐震改修を実施していることから、建て替えではなく三つの分館、四つの別棟を含め再編統合を行い、施設の配置について検討を進める

提供:建通新聞社