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建通新聞社(中部)
2016/05/30

【三重】津建設事務所 2016年度事業展望

 津建設事務所がある津市は海や森林など環境資源が豊富である反面、津波被害や土砂災害などの被害を受けやすい側面も持ち合わせている。同事務所では住民の安全・安心を確保するため、海岸や河川、道路や砂防整備などを推進している。そこで同事務所の里宏幸所長に2016年度の事業計画を聞いた。
 ――16年度の事業予算は。
 「当事務所の16年度当初予算規模は約39億3000万円で、事業別の内訳は、道路事業が17億円、河川事業が5億7000万円、砂防および急傾斜地崩壊対策事業が3億2000万円、港湾海岸事業が4000万円、公共土木施設維持管理費が8億3000万円、河川、港湾の堆積土砂撤去事業が4億7000万円となっている」
 ――主要事業のうち道路事業から伺いたい。
 「広域連携強化として、津と伊賀地域とを結ぶ一般国道163号で、津市片田地内のバイパス整備の用地買収を実施する予定だ。また、奈良県との県境を通過する国道368号では、線形不良で幅員狭小な未改良区間である津市美杉町下太郎生工区で道路工事を進めていく。さらに、津市と亀山市を結ぶ一般県道亀山安濃線では、津市高野尾町でバイパスの詳細設計を実施する予定だ」
 「地域内連携として、都市計画道路の河芸町島崎町線では、津市北部の国道23号の渋滞解消と三重大学病院へのアクセス強化のための道路整備を進めており、津市白塚町から栗真町屋町において、昨年度供用開始した区間から続く区間で道路工事を実施するとともに、建物補償に向けた調整を行う。一般県道一志美杉線では、昨年度に引き続き幅員狭小区間の待避所整備を行うとともに、バイパス整備に向けた調査などを行う」
 「老朽化に応じた橋梁架け替え事業では、津市庄田町の県道一志出家線の中川原橋で、用地買収などを進めるとともに工事着手を予定している。津市雲出本郷町から香良洲町に至る一般県道香良洲公園島貫線では香良洲橋の架け替えに向けて、詳細な調査設計を行う」
 「橋梁耐震対策として、県道津三雲線の香良洲大橋で引き続き橋脚補強工事を実施するとともに、国道165号の白山大橋や主要地方道久居美杉線の千代橋などで新たに橋梁補強工事を実施する」
 ――河川、砂防事業についてはどうか。
 「河川事業については、二級河川志登茂川河川改修事業に伴い、13年度から市道江戸橋の架け替え工事を進めており、16年度は橋脚2基の設置工事を行う。津市高茶屋小森上野町の二級河川相川においては、流下能力が特に不足している区間における河川改修工事に向けた用地測量を実施する予定だ。津市野田の二級河川岩田川では引き続き築堤護岸工事を進める。地震への備えとして、津市一身田の二級河川毛無川の毛無川防潮樋門や津市栗真中山町の二級河川横川の横川防潮水門において施設の耐震対策工事を実施する。河川内堆積土砂の撤去については、二級河川安濃川、穴倉川などで引き続き積極的に推進する」
 「砂防事業については、津市美杉町石名原の所谷川で、17年度の事業完了を目指し、引き続き砂防堰(えん)堤の工事を行う。また、津市美杉町八知の松の木谷川でも17年度の事業完了を目指して渓流保全工の工事を実施する。津市美里町平木で工事を進めている松ケ久保川は本年度の完了に向け砂防堰堤の整備を推進する」
 「ソフト対策として、土砂災害から尊い生命を守るため、警戒避難体制の整備促進に向け、土砂災害防止法に基づく『土砂災害警戒区域等』の指定を進めており、引き続き管内の区域指定に向け基礎調査を実施する」
 ――海岸、港湾事業については。
 「海岸事業については、栗真町屋地区と阿漕浦・御殿場地区で国の直轄事業で進められている海岸堤防の整備を促進していく。千里、上野、白塚地区海岸では、自然災害に対する安全・安心の確保のための耐震対策工事に向けた基本設計を実施する。港湾事業で、岩田川河口の津松阪港新堀地区で、土砂の堆積により埋塞(まいそく)している航路の浚渫を行い、航路の機能確保を図っていく」
 ――災害復旧の取り組みについて。
 「15年に発生した台風などに伴う豪雨により、当事務所管内では河川、道路施設を合わせて10カ所が被災する災害があったが、これらの復旧工事については15年度中に全て発注しており、早期の完成を目指し鋭意工事を進めている」
 ――最後に災害への対応について。
 「東日本大震災から5年が経過した中で、今回発生した熊本地震は、内陸直下型地震でも本震が2度発生するなど、災害対応の難しさをあらためて痛感させられた。いざという時に災害協定に基づく体制を機能させることが大切で、そのためには地域を守る建設業との信頼関係の下での連携が欠かせないと強く感じている。今後も災害に強い県土を造るための良きパートナーとして、より実践的な訓練などを通じて協力関係を強固なものにしていきたい」

提供:建通新聞社