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建設新聞社
2016/06/14

【東北・福島】20億余で前田JVと仮契約/Jヴィレッジ DB方式の全天候型サッカー練習場新営

 福島県は、Jヴィレッジ内で新設する全天候型サッカー練習場の整備事業者を実施設計・施工一括(デザイン・ビルド)方式で選定するため公募型プロポーザルの手続きを進め、前田建設工業・佐藤総合計画JVを受注候補者とし、今月1日に見積合わせを行い20億0880万円で仮契約を締結した。6月議会の承認を経て本契約となる。
 プロポーザルには、前田JVのほか清水建設が参加。予定価格は仮契約額と同額だった。
 Jヴィレッジ(JFAナショナルトレーニングセンター)は、福島県楢葉町山田岡美シ森8の16ほか地内の敷地約41・3fに5000人収容のスタジアムやフィールド、宿泊施設などを備えた国内最大規模のサッカートレーニング施設。福島第一原発事故以降は東京電力の事故収束拠点として使用されているが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催前のリニューアルオープンを目指しており、その付加価値として全天候型サッカー練習場や新宿泊棟などを新設するもの。
 全天候型サッカー場は、S造2階建て、延べ1万0258・15平方b(直接基礎)規模で、サッカーコートとラグビーコートが1面入るピッチを設ける。履行期間は、実施設計が17年2月28日、工事が同3月1日から18年8月31日まで。
 基本設計は梓設計、CM業務は明豊ファシリティワークス(東京都千代田区)が担当している。
 前田JVの提案は、基礎構造に杭+地盤アンカー、屋根架構に機械式トラスを採用するなどコスト縮減・工期短縮に努めているほか、要求水準の1・25倍の耐震・耐風性能、塩害対策等の地域特性に配慮した具体的な提案、さらには、専用サーバーを活用した建物施設の見える化・情報の一元管理などが高く評価された。
 審査委員は、若井正一日本大学名誉教授上席研究員を委員長とする8名が担当した。
 一方、一般財団法人・福島県電源地域振興財団(佐々木秀三代表理事 事務局=福島県企画調整部)が、同じく実施設計・施工一括(デザイン・ビルド)方式での整備事業者選定に向け、公募型プロポーザルの手続きを進めていたJヴィレッジ宿泊棟新営工事は不調となった。このため、現在は今月20日までの再公告を目標に準備を進めている。
 不調理由は、技術提案者の提案価格がプロポーザル公告で上限としていた20億6400万円(実施設計5500万円、工事20億0900万円)を上回っていたことによるもの。提案者数等は非公表。
 新宿泊棟は、S造8階建て(直接基礎、地下機械室あり)、延べ5516・71平方b規模で計画。基本設計は梓設計が担当。

 提供:建設新聞社