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北陸工業新聞社
2016/07/06

【福井】日本ピーエス/有馬浩史新社長に聞く/橋梁維持補修分野を強化/女性技術者の増加も

 1952(昭和27)年4月に創立し、来年、創業65周年を迎える日本ピーエス(本社・敦賀市若泉町)。フランスから導入されたプレストレスト・コンクリート(PC)の特殊性に着眼し、PC技術の先駆者として創業を始め、半世紀以上に渡り橋梁工事を中心に国土開発及び地域社会の発展に貢献した。6月17日付で副社長から社長に昇格し、「PCを柱に若い力で会社を引っ張っていきたい」と抱負を述べる有馬浩史氏に今後の事業展開などを聞いた。
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 北陸新幹線の敦賀延伸(金沢―敦賀間)は22(平成34)年の完成・開業を目指し工事が本格化している。「敦賀延伸に伴う大規模な橋梁は予定されているが、中長期的には新設から既設の維持に市場は変化していく」と予測し、「長寿命化対策や維持補修技術の強化に積極的に取り組み、維持補修関連の受注高を18(平成30)年までに30億円に引き上げたい」と意欲を示す。
 インフラの長寿命化と環境負荷低減の両立を図ることを目的に、北陸電力敦賀火力発電所から産出されるフライアッシュ(FA)を混和したコンクリートを橋桁に使用する技術を確立。このたび、中日本高速道路金沢支社が発注した「日野川橋床版更新工事」(越前市〜南越前町)において、FAを使用した耐久性の高いPC床版が採用される。「老朽化した橋梁の床版をPC床版に取り替えることを主とする高速道路の大規模更新計画への全国的な対応強化も図っていく」と話す。
 ワークライフバランスへの取り組みでは、女性が活躍できる雇用環境の整備を行うため、今年4月から5年間を計画期間とする「女性活躍推進行動計画」を策定した。「入社後に沖縄県の工事現場で活躍している女性技術者もいる。勤勉で几帳面な女性の才能を少しでも開花させ、建設業が持つ悪いイメージを払拭したい」との考えを示し、「将来的には全社員に占める女性技術社員の比率を10%にまで増やしたい」と決意を新たにする。
ありま・ひろし
 44歳 敦賀市出身 立命館大学経済学部経済学科卒。03年に入社。常務取締役東京支店長、代表取締役専務、副社長などを歴任。

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