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建通新聞社(東京)
2016/07/08

【東京】都 泉岳寺駅地区再開発で基本計画作成へ 

 東京都都市整備局は「泉岳寺駅地区基本計画等に関する調査検討」業務を日本設計(新宿区)に委託した。都営浅草線泉岳寺駅の大規模改良に併せた駅周辺のまちづくりに向け、事業計画の取りまとめや権利者の合意形成に向けた調査を実施する。これまでにモデル的に作成した基本計画や事業スケジュールの再検証を進めながら権利者の意向調査を行うなどして、都施行による市街地再開発を具体化する。地元の意向を踏まえつつ事業計画を作成し、2017年度の都市計画決定を目指す。再開発施設の設計や施工、保留床処分は民間事業者に委ねる方針。事業認可後に事業者の公募・選定手続きを行い、18〜24年度で施行する計画だ。
 泉岳寺駅(港区高輪2ノ16ノ34)は、島式2面のプラットホームの幅が5bと狭く、ラッシュ時を中心とした混雑の緩和が求められている。
 一方、近接する品川駅周辺では、新駅の設置を契機とした国際交流拠点としての大規模なまちづくりが動き始めたことで、泉岳寺駅の利用者がさらに増えることも見込まれている。
 こうした状況を踏まえ、安全確保と利便性向上を目的にホームを拡幅し、駅舎を大規模改良する。
 既存の駅舎は国道15号の下にあり、国道の空間内だけでホームを拡幅することが難しいため、道路の東側に面した民有地を含む市街地整備を、都施行による再開発事業として駅舎整備と一体的に実施する。
 都が施行区域内の建物や土地などを買収して新たな建物を建設し、その保留床を処分する「第2種市街地再開発事業」の手法を採用。建物の設計や施工、保留床処分を、公募・選定する特定建築者に委ねることを想定している。
 この事業の実施に先立ち、再開発の基本計画や資金計画、管理処分計画、鉄道駅区分地上権の設定、スケジュールといった事業計画について、15年度にまとめたモデルを再検証する。並行して権利者への説明会や意向調査を行ってまちづくりへの合意形成を促すとともに、再開発施設に取り入れる機能や建物規模などを固めていく。
 16年度末までに成果を得て、17年度に再開発の都市計画を決定。18年度に事業認可を得て特定建築者を公募選定し、24年度中の完成を目指して施設整備を進める考え。
提供/建通新聞社