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日刊建設タイムズ社
2016/08/22

【千葉】移転先に県花植木C跡地/成田市公設卸売市場再整備/年度内に基本計画を策定 

 卸売市場の再整備を計画している成田市は19日、成田市公設地方卸売市場の移転候補地を県花植木センター跡地(成田市天神峰字道場80―1、81―1)に決定したと発表した。敷地面積は9万4824u。今後、所有者の県に用地取得の申し入れを行い、具体的な協議を行うとともに、年度内に基本計画を策定し、2020年の供用開始を目指す。基本計画は当初予算に委託費1270万円を計上。準備が整い次第、委託業務を発注する。
  市場の移転は本年5月18日付で、成田市公設地方卸売市場運営審議会からの再整備についての答申を受けて検討。答申では、輸出拠点を有する市場として再整備することとし、整備手法では移転による再整備、経営展望の策定、市場跡地の利活用の検討を求めた。
  答申を受けて成田市は移転候補地について検討。その結果、@成田国際空港に近接し、空港・幹線道路からのアクセス面が優れているA土地にかかる制約が少なく、事業着手までの期間が短縮可能Bインフラ等の周辺環境を含め施設建設が容易――などから、県花植木センター跡地を移転候補地に決定した。
  県花植木センターは、県の行政改革の公の施設の見直しで廃止が決まり、昨年3月末で廃止された。同敷地には管理棟などの既存施設があり、これらの施設を撤去し、造成を行い、施設を整備する。
  既存の卸売市場の施設は老朽化しているうえ耐震性に問題を抱えていることから、小泉市長が「成田市場の今後のあり方」について成田市公設地方卸売市場運営審議会に諮問、13年度に答申を受けた。しかしその後、国家戦略特区の指定を受けて、農林水産物の輸出拡大を図る国家戦略特区として「成田卸売市場を活用した輸出拠点整備(検疫・通関の一元化)」の実施を目指すなど、市場を取り巻く状況が大きく変化したため、本年2月に運営審議会に市場のあり方について再諮問を行い、審議会から本年5月に移転再整備し、輸出拠点化を図る内容の答申を受けた。
  同市では、成田国際空港近接の立地や東関道・圏央道等の交通ネットワークを活用し、市内のみならず空港周辺市町をはじめ県内及び日本各地から集荷した農林水産物の輸出拠点機能を有した市場を再整備する方針。また、国が農林水産物の輸出拠点促進を成長戦略の柱とし、年内をめどに「農林水産物輸出インフラ整備プログラム(仮称)」の策定を予定しており、市場の再整備では国の支援が期待できることから、スピード感を持って事業を進める。
  輸出拠点化に向けては、卸売市場内に「成田市公設地方卸売市場拠点施設」を整備するための「輸出拠点機能等調査」を昨年度でパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区新町1―7)に委託。また、ロンドンに輸出する農産物を対象に実証実験を行った。k_times_comをフォローしましょう
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