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建通新聞社(中部)
2016/08/25

【岐阜】インタビュー 美濃建設業協会に地域防災拠点建設

 岐阜県関市と美濃市の建設企業27社で構成する美濃建設業協会は、同協会会館の隣接地で発災時の拠点となる「美濃建協・防災センター」の建設に着手した。東日本大震災や記憶に新しい熊本地震などを教訓に、今後起こるであろう大震災などいざという時≠ノ頑強な緊急防災隊本部が災害復旧活動を支える。また、防災倉庫や近隣住民らの避難所としての役割も果たす施設だ。地方の建設業界は決して景気が良いとは言えない。こうした中、協会が地域のために決断した防災拠点建設の真意を各務剛児理事長に聞いた。(岐阜支局=村松衡)
各務剛児理事長 ――防災拠点建設への経緯は。
 「東日本大震災や熊本地震などで、災害復旧に見る建設業の力は非常に大きいことを再認識した。発災時には関市、美濃市全域の住民生活を支えることもわれわれ建設業の役割の一つと考えており、被災現場では、早期の復旧活動に備える必要がある。ただし、その活動の拠点となる対策本部が機能不全に陥っては意味がない。当協会の会館は、1974年に建設され40年以上が経過し耐震性の脆弱(ぜいじゃく)さは否めない。地域住民の安全・安心を確保するには頑強な拠点≠テくりが必要との思いを全会員が共有。2015年から防災拠点建設に向けた協議が行われた」
 ――緊急防災隊本部の機能は。
 「メインとなるのは災害時の緊急防災隊の本部機能。関市、美濃市におけるインフラなどの復旧活動を会員企業が効率よく行えるよう指示する心臓部となる。防災倉庫には応急復旧のための資材を配備し、会員企業27社が広域的に機動力を発揮する機能を充実させた」
 ――地域のための機能は。
 「防災センターと一体的に機能する既設の美濃建設会館会議室は、耐震性が確保されているため、藍見地区住民の一時避難所としての活用を美濃市に働き掛けた結果、指定が決定し、広報誌により美濃市民に周知された」
 「3000平方b程度ある会館駐車場は緊急避難場所に提供し、テントや駐車のスペースとして使用可能だ。避難が長期間となった場合には、電気やガスなどのライフラインを確保し炊き出しなどもできるようにする。併せて救援物資の集配補助拠点として、救援物資の受け入れ、仕分け整理や配送補助施設としての活用も美濃市に提案しており、竣工する12月には美濃市と災害協力協定(仮称)を結ぶ予定となっている」
 ――地域の建設業が好景気とは言えない中、施設建設の合意を得て踏み切ったのは。
 「災害時に復興への足掛かりとなる拠点の機能がまひしてしまったらどうなるだろうと考えた。助けが必要な時になすすべがなく座視しているわけにはいかない。その守る思いは、関・美濃の会員企業に伝わり、同意を得られた。助成金の対象にもなり、自己資金の支出も最小限に抑えられている。災害に対する備えに旬≠ヘない。いつくるかわからないからこそ今≠竄驕Bこうした思いは、心の中だけにとどめるのではなく具現化するために必要な行動を起こすことが大切だと思う」

提供/建通新聞社