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北海道建設新聞社
2016/09/07

【東京】都 砂防施設の長寿命化計画の策定開始 

 東京都建設局は、砂防堰堤や渓流保全工、床固工といった砂防施設の長寿命化に向けた維持管理計画の策定に乗り出す。多摩地域や島しょに整備している612施設の現状の健全度を評価し、補強対策の方法や経過観察の手法を検討して施設ごとの年次計画を立てる。2016年度中に取りまとめて17年度以降の対策に反映する。
 都内には琴沢入川(青梅市)▽鯉川(あきる野市)▽北大久野川(日の出町)▽平沢(奥多摩町)▽山入川(八王子市)▽大金沢(大島町)▽和亜田沢(新島村)▽神津沢(神津島村)▽金曽沢(三宅村)▽卯辰川・西川(御蔵島村)▽唐滝川(八丈町)▽大谷川(小笠原村)―など約120の渓流に、砂防ダムや遊砂池、床固工、渓流保全工、山腹工といった砂防施設612カ所を整備している。
 これらの施設の機能を今後も継続して発揮させていくため、長期的な視点から維持管理に関する計画を定める。
 計画の策定に当たり、これまでに実施した点検結果などを基に、土石流などによる劣化も考慮して健全度を評価する。施設の重要度を勘案しながら、維持や修繕、改築、更新といった対策の優先度を位置付けるとともに、必要な補強対策工法を検討し、概算工事費を算出。今後10年間程度で実施する対策の年次計画を立てる。
 現状では問題ないものの経過観察が必要と判断した施設については、新技術導入の可能性も視野に、健全度に関わる損傷を定量的・経年的に調査・記録する手法を検討する。
 併せて客観的な視点から砂防施設を定期的に点検する際のマニュアルも作成する。
 その上で、日常的な維持管理方針や健全評価手法、補強など対策の優先順位の決定方法、経過観察手法、補強対策工法、年次計画を「砂防施設長寿命化計画」として取りまとめる。9月28日開札の希望制指名競争入札を経て検討業務を委託し、年度内に成果を得て17年度以降の取り組みに反映させる。
提供/建通新聞社