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建通新聞社(東京)
2016/09/20

【東京】都 武蔵野公園の整備計画案まとめ

 東京都建設局は、武蔵野公園(府中市・小金井市)の未開園区域の事業化に向けた整備計画案をまとめた。都道第14号新宿国立線(東八道路)の北側に「はけの風景ゾーン」と「スポーツ・レクリエーションゾーン」を設け、国分寺崖線の緑を保全・再生しながら園路や広場、休憩施設などを整備するとともに、利用と管理運営の拠点となるセンター施設を設け、既存の野球場などを配置し直す。南側は「武蔵野の緑と彩りのゾーン」と位置付け、雑木林や草花、花木を生かした空間を創出しつつ、利用者の活動拠点やサービス施設を充実させる。9月16日に開いた都公園審議会で了承を得たことから、今後、設計作業などを進めていく。
 武蔵野公園は府中市多磨町2・3丁目と小金井市前原町1・2丁目、中町1丁目、東町5丁目に広がる面積51・4fの都立公園。国分寺崖線の緑や野川の水辺、くじら山原っぱなどの豊かな緑があり、野球場やバーベキュー広場なども配置している。府中運転免許試験場なども含む23・9fの区域を開園している。
 1964年の開園後、74年に公園審議会の答申を得て整備計画を策定しているが、計画区域全体を対象としたものではなく、その後の道路や河川事業に伴って一部区域の都市計画が変更されたことから、改めて全体を対象とした整備計画を定める。
 整備計画案では、@広がりのある風景づくりA人とその活動が操作する拠点づくりB周辺の緑と効果的な連携―の三つのコンセプトに沿って、区域を「はけの風景ゾーン」「スポーツ・レクリエーションゾーン」「武蔵野の緑と彩りのゾーン」にゾーニングした。
 区域北側の風景ゾーンには、国分寺崖線の緑を適切に保全・再生し、デザインや素材などに配慮した園路・広場、休憩施設などを整備する「はけの道エリア」と、野外活動や地域在来種の苗木や希少種・品種の保全・育成を行う「はけの風景再生エリア」を配置する。
 区域中央のスポーツ・レクリエーションゾーンでは、子供や親子が屋外でのレクリエーションを楽しむことができる「わんぱくレクリエーションエリア」と、既存の野球場を再配置し、BMXやスケートボードなど新たなスポーツニーズにも対応する「スポーツ施設エリア」を整備する。
 区域北側の緑と彩りのゾーンについては、「花と人の交流エリア」として、広大な花畑を設けて草花の観賞や栽培体験ができる場を創出するとともに、利用者の活動拠点や休養場所などの機能を備えたサービス施設(ガーデンテラス)を充実させる。平地林を復元し、身近な自然と親しむことができる「武蔵野の雑木林エリア」も配置する。
提供/建通新聞社