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建設経済新聞社
2016/09/30

【京都】犬打峠のトンネル事業化 修正設計で最適ルート確定 事業評価委で意見聴取へ

 京都府は、主要地方道宇治木屋線の犬打峠のトンネル事業化について、最適ルートの確定に向け道路概略修正設計に着手する。28年度の京都府公共事業評価に係る第三者委員会に諮るための資料作成なども行う。
 宇治木屋線ではこれまでに5・4qの改良とバイパス化を進めており、残りは犬打峠区間のみ。犬打峠付近は1車線で急勾配と急カーブが続き車が離合できず、最大の交通難所となっている。
 山城北土木事務所は、24年度に復建調査設計で道路概略設計を実施。25年度に和束谷断層の分布状況を把握するため、地質調査(比抵抗法2次元探査等)を復建調査設計で行った。26年度からルート検討やコスト縮減策の検討を進めている。
 犬打峠の事業実施にあたって延長約3000mのトンネル整備が必要とみており、28年度は事業費3500万円を充当した。最適ルートや工法の検討、費用対効果の算出など新規事業化に向けた事業着手準備調査を進める。
 山城北土木事務所は、延長3000mの道路概略修正設計を行う業務を近く指名競争入札で委託する。宇治田原町南〜和束町別所において、事業化に向け過年度の検討内容を参考に、施工性、経済性を比較検討し最適なルートを確定させるのが目的。概略設計図の作成、概算工事費の算出のほか、28年度の京都府公共事業評価に係る第三者委員会に諮る資料作成なども行う。工期は29年2月28日。
 山田啓二知事は9月議会の代表質問で、宇治木屋線について「今年度は難所の犬打峠のトンネル事業化に向けた調査を実施している。沿線のまちづくりの取り組みを聞きながら、ルートやコスト縮減なども検討して早期の事業化を目指したい」と方針を述べた。