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福島建設工業新聞社
2016/10/06

【福島】桑折町の新庁舎/来年度に基本構想策定

 桑折町は、老朽・分散化した役場庁舎の機能集約と新本庁舎建設に向けて、29年度に基本構想を策定する。今年度内に策定する次期(29〜33年度)総合計画の期間内をめどに新庁舎建設事業を進めたい考えで、9月に庁内ワーキンググループ(WG)を立ち上げた。29年度には基本構想の策定で、外部検討委員会を組織する方針。同町では24年度から庁舎建設基金の積み立てを行っており、27年度までの累計積立額は8億5700万円となった。
 現在、同町の役場機能は、字東大隅18地内の本庁舎(昭和32年築、1階部分CB造620平方b、2階部分W造600平方b)や分庁舎(平成3年築、S造2階建て延べ420・52平方b)、谷地字道下22地内の保健福祉センターやすらぎ園、字桑島三103地内の桑折公民館に分散配置されている。
 本庁舎が築後59年を経過。老朽化対応に加え、行政サービスの利便性向上、行政需要多様化への対応といった課題も抱えており、現在、庁舎新設に関する先進事例を調査している。9月には関係各課の職員で構成する庁内WGを設置しており、同WGでこれらの課題や現状、防災機能の充実など求められる機能等について検討を進め、課題を抽出し、基礎的事項の整理等を行う。
 29年度の外部検討委員会立ち上げに向けても現在、組織や運営方法、防災関係に詳しい学識経験者の選任等に関して検討を進めている。
 東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故と、26年2月の豪雪災などを経て、役場庁舎には地域の防災拠点としての機能の重要性も増していることから、町は役場機能の集約と移転も含めた本庁舎建設の検討を重ねている。
 町は25年度に、施設の老朽化、東日本大震災の影響等を調査するため、役場本庁舎の耐震診断(1次診断)業務を内田建築設計事務所に委託して実施した。
 26年に改訂した町都市計画マスタープラン(MP)の中では、町役場機能の集約移転を主要課題・まちづくり方針に挙げている。同MPでは、町役場の移転改築先の一案として、保健福祉センターやすらぎ園の西側に隣接した谷地字道下地内の旧醸芳中学校跡地(町有地)の活用が示されている。同跡地は国道4号線にも近接しており、防災拠点としての観点からも有効とされている。
 都市MPでは、集約・移転事業で本庁舎移転となった場合の現本庁舎跡地利用について、復興・防災・減災の観点から、コミュニティ強化に寄与する公園や防災拠点となるオープンスペース導入等を視野に、検討を進めていくと位置付けている。