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日刊建設タイムズ社
2016/10/21

【千葉】195万kwを新設/姉崎火力発電所計画段階配慮書縦覧/19年着工、23年稼働目指す

 JERA(東京都中央区日本橋2―7―1、垣見祐二・代表取締役社長)は、(仮称)姉崎火力発電所新1〜3号機建設計画の計画段階配慮書の縦覧を来月7日まで実施している。姉崎火力発電所の1〜4号機を廃止し、新たに1650℃級のガスタービン・コンバインドサイクル発電方式による約195万kw(約65万kw×3基)の発電設備を設置する。2019年に着工し、23年の運転開始を目指す。建設場所は姉崎海岸3番地地先。面積は93万u。
 姉崎火力発電所は、1号機の運転開始から約50年近くを経過。発電コスト低減と安定した電力供給のため、高効率な発電設備に更新していく必要がある。このため、既存の1〜6号機のうち、1〜4号機を廃止し、既設の燃料油タンクを撤去した跡地に新たに出力約65万kw×3基を設置し、設備を更新(リプレース)する。リプレース後の出力は既存の5、6号機と合せ約315万kwとなる。工事は19年に1号機に着工し、翌年に2、3号機に着工する予定。
 新たに設置する発電設備は、1650℃級の高効率なガスタービン・コンバインドサイクル発電設備を採用し、最新鋭の低NOx燃焼器と排煙脱硝装置を導入することで、廃止する1〜4号機より大気汚染物質排出量の低減を図るとともに、温排水排出熱量及び温室効果ガス排出量についても低減。水質汚濁物質排出量については低減または同等とし、地域社会への環境負荷低減を図る。
 さらに、既設の取水口カーテンウォールと放水口等を有効活用することにより、大規模な土地改変を行わず、工事に伴う環境負荷の軽減を図る計画とした。
 新たに設置する発電設備の燃料は、姉崎火力発電所でこれまで主要な燃料として活用し、硫黄酸化物やばいじんを排出せず、化石燃料の中で温室効果ガス排出量が最も少ないLNGを計画。
 また、利用可能な最良の発電技術(BAT)である1650℃級のガスタービン・コンバインドサイクル発電設備の採用により、電源の高効率化・低炭素化に貢献するとともに、「コンバインドサイクル火力発電など天然ガスの高度利用を進める」とする国の方針にも合致する。
 同社は、東京電力フュエル&パワー及び中部電力の国内火力発電所の新設・リプレース事業を含む燃料上流・調達から発電までのサプライチェーン全体に係る包括的アライアンスを実施する会社として、昨年4月に設立された。東京電力フュエル&パワー姉崎火力発電所は、1967年の1号機を皮切りに1979年の6号機まで順次運転を開始。発電所合計出力は360万kW(60万kW×6基)で、京葉工業地帯に安定供給している。
 計画段階環境配慮書に関する業務は、全般を東京電力カフュエル&パワー(東京都千代田区内幸町1―1―3)、自然状況、社会状況、調査、予測及び評価を東京パワーテクノロジー(東京都江東区豊洲5―5―13)に委託した。計画段階環境配慮書は同社のホームページで縦覧できる。k_times_comをフォローしましょう
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