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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/10/26

【山梨】道路点検計画、17〜18年度が増加

 県内の道路管理者で組織する県道路メンテナンス会議の2016年度第2回会合が26日に開かれ、県内の橋梁やトンネル、道路付属物などの点検計画の見直しが報告された。それぞれ点検実施が当初計画より遅れ気味で、17年度と18年度の点検予定数を増加し、18年度までの全数点検を推進していくことを確認。国土交通省では、特に市町村に対し予算措置や点検体制の充実を図ることを呼び掛けた。
 施設別の点検計画の見直し内容は、橋梁については、16年度は2122橋から1936橋に減少したが、17年度は1846橋から2054橋に、18年度は1913橋から2081橋に増加。トンネルや道路付属物などについても17年度と18年度の点検予定数を増やした。
 16年度末時点における14年度からの点検実施率(予定)は、橋梁51・2%、トンネル37・8%、道路付属物等55・9%。それぞれ計画を下回る見通し。
 18年度までに全ての施設の点検を実施する必要があり、県内の約3分の1の市町村が橋梁やトンネルの点検を16年度から18年度までに多く予定しているため、会議で国土交通省は、点検の前倒しや計画どおりの執行が必要と指摘。予算措置や人員体制の充実などを呼び掛けた。
 さらに課題として、跨線橋や跨道橋の点検費用が予算を圧迫し、補修設計や工事予算が安定的に確保されていないこと、職員が少なく点検の質の確保や今後の設計・施工の体制が十分でないことを指摘。課題への対応としては、同会議が主催する点検講習会の開催や、県建設技術センターが積算や現場技術業務などの発注者支援を受ける体制を整えていることを説明した。
 橋梁やトンネルなどの道路施設は、5年に1回の点検を行うことになっており、県内の道路関係者が道路メンテナンス会議を設置して、点検を促進している。第2回会議で、会議会長の尾松 国土交通省甲府河川国道事務所長は「本年度は5カ年の点検計画の折り返し地点です。本年度の取り組み状況など情報を共有し、より一層の取り組みを推進していきたい」と呼び掛けた。