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建通新聞社(中部)
2016/11/08

【三重】津のいま・みらい津市政策集を更新

津市は、市の施策のポイントや2016年度事業などを盛り込んだ「津のいま・みらい津市政策集」を更新した。新たに熊本地震への支援を追加したほか、学校施設の整備で17年度以降の計画として久居中学校、西が丘小学校の大規模改修を追加するなど、事業進捗に合わせた変更を行った。同政策集は、市施策を教育、防災、環境、都市空間、農林水産など18項目に分類し、各項目の主要事業を紹介し、事業進捗に応じて更新している。
 更新した項目のうち主な施設整備や基盤事業などの内容は次の通り。
◇子育て・子育ち
〈こども園整備方針〉
 06〜15年度までに公立・私立保育所整備などにより定員を拡大し、待機児童ゼロを目指す。更新では、4月時点の「915人分増」を「1003人分増」に変更した。その上で、少子化の進行に対応するために、さらに公立のこども園の設置を進める。計画では19年度までに5施設の整備を行う。当初より定員数を一部変更しており、具体的な計画は次の通り。
 ▽「津こども園(仮称)」―神戸・新町・修成幼稚園、新町保育園を一つにして整備(定員225人)し、18年4月に開園予定▽「香良洲浜っ子幼児園」―香良洲幼稚園、香良洲保育園を一体化(定員192人)し、18年4月に開園予定▽「白山こども園(仮称)」―白山幼稚園、白山保育園を一体化(定員300人)し、18年4月に開園予定▽「一志こども園(仮称)」―高岡幼稚園、高野保育園を一体化して整備(定員245人)し、19年4月に開園予定▽「芸濃こども園(仮称)」―椋本・安西・雲林院幼稚園、芸濃保育園を一つにして整備(定員240人)し、20年4月に開園予定
◇教育
〈学校施設の整備〉
 各事業の事業費の変更と17年度以降の計画を新たに盛り込んだ。
 校舎の大規模改造では、16年度から、新町小(工事費2億9537万円)、藤水小(設計費1208万円)、南郊中(設計費1400万円)で事業に着手。校舎の増築では、16年度から西が丘小(工事費1億0002万円)で実施。トイレ快適化計画では、16年度に小学校7校、中学校3校を計画。事業費は1億8296万円。エアコン整備は、小学校1校、中学校16校の設計を行う。事業費は1990万円。現在進めている一志中改造、南が丘小増築、美里中(小中一貫教育施設整備)は16年度に完了する。
 17年度以降の新たな計画として、久居中、西が丘小の大規模改修を計画し、17年度に設計、18〜20年度に工事を行う予定。大規模改修に併せて、エアコン整備も行う計画。
◇保健・医療
〈美杉地域における(仮称)津市家庭医療クリニックの創設〉
 無医地区状態に近い美杉地域の新たな医療拠点として、伊勢奥津駅周辺に「(仮称)津市家庭医療クリニック」を設置する。開設位置は、美杉町奥津の市美杉高齢者生活福祉センター内。面積は138平方b。施設内容は診察室、レントゲン室など。開設時期は17年4月1日を予定。
◇防災
〈木造住宅等耐震化事業〉
 木造住宅等耐震化事業として16年度に1億2569万円を充て、無料耐震診断補助などを実施している。8月末現在までの実績は、無料耐震診断補助が333件、耐震補強計画補助が16件、耐震補強工事補助が12件、除去事業補助が52件となっている。
〈熊本地震への支援〉
 熊本地震発生後の人的・物的支援状況を明記した。主なものは、人的支援として、日本水道協会中部地方支部からの派遣依頼を受けて、水道局職員2人、給水車1台を派遣し、給水支援活動を実施。三重県からの派遣依頼を受けて、建築指導課職員2人を派遣し、被災建築物応急危険度判定活動を実施した。
◇住環境
〈公共下水道(汚水)の整備〉
 下水道人口普及率は16年3月末で45・3%となり、15年3月末時点と比較して0・5ポイント上昇した。下水道供用開始区域の拡大に向けて、各処理区で効率的な整備を進めており、16年度は、地震対策で、中央処理区〈橋内第1排水区〉下水道管更生(延長298b)、中央浄化センター管理棟地階耐震補強を行う。長寿命化対策で、中央浄化センターおよび極楽橋ポンプ場電気設備(直流電源盤など)改築を行う計画。
◇都市空間
〈大谷踏切の拡幅〉
 市道上浜町大谷町第1号のJR・伊勢鉄道を渡る「大谷踏切」の幅員(2・5b)の拡幅と、近鉄架道橋の現在の高さ制限(2・4b)について、高さ3bを確保する事業。15年度に調査・予備設計に着手した。16年度に鉄道部の予備設計、用地測量などに着手する。
〈(仮称)津市久居ホール整備〉
 久居総合支所跡地に久居市民会館に代わる新たな文化拠点を整備する。計画では2階建てで、ホール、スタジオ、支所サテライトなどを配置する。15年度に設計を決定し、16年6月から既設庁舎の解体工事に着手、8月に「管理運営計画策定等支援業務」委託の最優先候補者を選定した。本体工事は17〜18年度を予定。
◇スポーツ・文化
〈津市産業・スポーツセンター〉
 屋内総合スポーツ施設「サオリーナ」(メイン・サブアリーナ)、「三重武道館」、「メッセウイング・みえ」で構成する施設。8月末の工事進捗は46%。17年10月供用開始を目指し、整備を進めている。

提供:建通新聞社