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日刊建設タイムズ社
2016/11/01

【千葉】県民の豊かな住生活実現を/第3次県住生活基本計画素案/公営住宅は1・9万戸で調整

 県県土整備部住宅課は「第3次千葉県住生活基本計画」の素案をまとめ、先月31日からパブリックコメントを開始した。国が策定した新たな生活基本計画(全国計画)の計画に合わせ、2016年度から25年度を期間とする新たな計画をまとめる。計画では施策体系別に成果指標を設定。また、計画期間内の公営住宅の供給目標は前期(16〜20年度)で1万戸、全体(25年度)で1万9000戸とすることで調整している。
 同計画は、総合目標を「県民の豊かな住生活の実現」とした。そのうえで、重視するテーマとして、@住宅や住宅地の質の向上と住生活に関わるサービスの充実による地域づくりA住宅確保要配慮者への重層的かつ柔軟な住宅セーフティネットの構築B地域特性や居住ニーズを踏まえた多主体連携による地域の活性化――の3つを設定。このテーマを踏まえ、「居住者」「住宅ストック」「居住環境」の3つの視点に分けて「若年・子育て世帯、高齢者等が安心して暮らせる豊かな地域社会の実現」など5つの目標ごとに成果指標を設定した。
 主な成果指標をみると、子育て世帯における誘導居住面積水準達成率を40・6%(13年度)から50%(25年度)に、高齢者(65歳以上の者)の居住する住宅の一定のバリアフリー化率を38・3%(同)から75%(同)に、被災建築物応急危険度判定士の活動可能登録者数を3753人(15年度)から4000人(20年度)に、住宅に対する満足度(満足、やや満足)を72・8%(13年度)から75%(同)にそれぞれ引き上げる。また、新耐震基準が求める耐震性を有する住宅ストック戸数に対する割合を6・1%(13年度)から8%(20年度)に増加させ、最低居住面積水準未満率3・5%(13年度)の早期解消を図る。
 これらの目標達成に向けて、高齢者が安心して暮らせる地域社会づくり、住宅地等におけるエリアマネジメントの推進、災害発生時の被災者に対する住宅の確保など各種施策を展開。また、「新 輝け!ちば元気プラン」に示された5つのゾーンごとに地域別の方向性を提示した。
 一方、公営住宅の供給目標量では、人口減少や高齢化が進む中で、住宅確保要配慮者が多様化し増加傾向にあり、公営住宅の応募倍率も増加。公営住宅に対する需要が大きく、引き続き適切な対応を図っていく必要があるとして、計画期間内の公営住宅の供給目標量を前期1万戸、全体で約1万9000戸とすることで調整している。
 地域別の方向性は次の通り。
 ▽東葛湾岸ゾーン(東葛、葛南、千葉)=@東京都心に近接する地理的優位性を活かし、若年・子育て世帯が暮らしやすい魅力的なまちづくりの推進A老朽化した大規模団地や分譲マンション、今後急増する高齢者への対応の強化等
 ▽空港ゾーン(印旛)=@東京通勤圏拡大・空港隣接の優位性を活かした住まい需要への対応、ニュータウン等における地域活力の維持・向上A文化遺産や環境資源等を活かしたまちづくり・景観づくりの推進等
 ▽香取・東総ゾーン(東総)=@自然景観や歴史・文化などの地域資源を活用した個性的なまちづくりの推進A高齢者が住み慣れた地域に住み続けるための、医療・福祉と連携した住環境整備の推進等
 ▽圏央道ゾーン(内房〜九十九里)=@アクアラインや圏央道による通勤・通学圏の優位性を活かしたまちづくりの推進A多彩な自然環境等やレジャー等の魅力を活かした田園居住・二地域居住等の推進等
 ▽南房総ゾーン=@先進医療施設の立地や、温暖な気候を活かした高齢者が暮らしやすいまちづくりの推進A移住定住を促す豊かな自然環境を活かした、多様なライフスタイルの提案等k_times_comをフォローしましょう
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