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福島建設工業新聞社
2016/11/10

【福島】相馬福島道路霊山〜福島/1工区橋梁下部工など29年度工事本格化

 国道115号相馬福島道路の霊山〜福島で、起点側1工区(7・4`)の工事が29年度本格化する。今年度2次補正で35億円が予算化されたことを受けて、所管する東北地方整備局福島河川国道事務所は今後、上保原跨線橋(仮称、以下構造物全て)や古川橋の下部工など4件の工事発注を予定。いずれも今年度内に入札し、29年度に着工となる見込みだ。現時点で区間内に建設する4トンネル、6橋梁は工事未着手となっており、32年度の開通目標に向けて、急ピッチで工事が展開されそうだ。
 霊山〜福島は霊山IC(伊達市霊山町下小国)から、東北自動車道・福島北JCT(桑折町大字松原)までの12・2`で、25年5月に事業化した。設置するICを境に、東側から、霊山IC〜福島保原線IC(伊達市保原町上保原字採芝崖)を1工区、福島保原線IC〜国道4号IC(同市岡沼)を2工区(2・8`)、国道4号IC〜福島北JCTを3工区(2`)に分けて事業を進めている。
 同局は、工事を先行していた3工区の開通見通しを今年6月に発表。用地の見通しが立った1工区も、補正予算による重点配分を受けて、3工区と同じ32年度の開通見通しを10月に示した。伊達市の住宅密集地等を通過する2工区は用地取得中。霊山〜福島の今年度事業費は当初80億円、補正35億円の計115億円。
 1工区の主要構造物は詳細設計の修正を進めており、延長や橋梁形式は変わる可能性がある。27年度に計画を見直し、柱田トンネルを新規追加したことに伴い、当初予定していた伝樋川橋はボックス形式に変更した。上保原跨線橋は福島交通・阿武隈急行線、上保原跨道橋は主要地方道福島保原線を跨ぐ。
 今年度発注を予定しているのは@古川橋下部工(工期約12カ月)A大柳地区道路改良(同)B中室内地区道路改良(約11カ月)C上保原跨線橋下部工(約15カ月)。いずれも概算工事規模3億〜7・4億円で、入札は上保原跨線橋が一般土木B・C等級、ほか3件が一般土木の拡大C対象となる見込み。
 古川橋下部工は、同橋の初弾として橋台1基(A1)と橋脚2基を先行整備する。大柳地区は古川橋前後の掘削工10万立方bと機能補償で整備する伊達市道・こ道橋(PC橋)で、中室内地区は福島保原線IC周辺の現場打ち函渠工@内空幅4・8×内空高3・5×延長35b=1基A5×4・8×35b=2基B11×6×48b=1基―と地盤改良工など。上保原跨線橋は橋台2基(逆T式、箱式各1基)と張出し橋脚1基、軟弱地盤処理(中層混合処理)を行う。
 1工区では、保原町内の本線掘削工で切り出した土砂を国道4号1Cに運搬盛土する保原桑折地区道路改良(西武建設施工)と、霊山IC周辺で道路土工などを行う上ノ台地区道路改良(多田建設)を施工中。10月公表の発注見通しに盛り込んでいた清水地区道路改良は見直しがかかっている。
 3工区は、長大橋の桑折高架橋(1218b)が中心の区間。同橋の工事は下部工を10地区(うち1地区はJR委託)、上部工を4地区に分けており、下部工は川原田地区(P18・A2、22日開札)を除き発注済み。上部工は赤坂・東向田・橋本の3地区が入札手続き中で、残り1地区の発注は29年度となる見込み。福島北JCTは東日本高速道路が今年度の工事発注を予定している。
 復興支援道路の相馬福島道路は、常磐自動車道相馬ICと福島北JCTを結ぶ45`。阿武隈東道路が28年度、霊山道路と阿武隈東〜阿武隈が29年度、相馬西道路が30年度の供用予定。開通目標が示されていないのは霊山〜福島の2工区のみとなっている。