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建設新聞社(長崎)
2016/11/10

【長崎】長崎新幹線は九州新幹線の枝線ではない

マイナス金利の今こそフル規格で整備を
   京大教授・内閣官房参与の藤井聡氏が講演

 「長崎新幹線は、九州新幹線の枝線ではない」―。京都大学大学院教授で安倍内閣の内閣官房参与を務める藤井聡氏は、6日に諫早市で開かれた長崎新幹線建設促進特別講演会で、都市の発展に新幹線が大きな役割を果たすことを説明。その上で、九州新幹線は鹿児島中央行と長崎行が新大阪から交互に出発すべきで、マイナス金利の今こそフル規格で整備を進めるべきだと主張した。藤井教授
この日の講演は、藤井氏が今年文春新書から出版した『「スーパー新幹線」が日本を救う』の内容が中心。まず、明治時代の大都市と現在(平成22年)の政令指定都市を比較し、新幹線が通っていない都市が伸び悩み、新幹線沿線が大都市化している実態を説明。さまざまな交通インフラの中で「大量に効率的に人を運ぶのに最も適しているのは新幹線」と断言し、飛行機については、空港に行くまでの乗り換えが大きな心理的抵抗≠ノなるとした。
 そして「新幹線が通ることで、まず駅周辺の開発が進んで雇用が生まれ、やがて周辺も活性化することを歴史が証明している。ドイツやフランスで人口20万人以上の都市で新幹線(ICE、TGV)が利用できないのは3都市のみ。これは新幹線が通らないと都市が凋落すると分かっているから」と断言。
 また「長崎新幹線は、九州新幹線のおまけの枝線では断じてない。どちらも2県(鹿児島・熊本と、長崎・佐賀)につながる等価な新幹線」と述べ、長崎新幹線も新大阪から直通運転できるフル規格で整備することが重要だと訴えた。さらに、長崎新幹線だけでなく、計画中の全国の新幹線の整備促進を主張。この結果、地方創生、内需拡大、ローカルアベノミクスが進むだけでなく、東京の一極集中も緩和し、首都直下地震対策・国土強靭化にもつながるとした。
 事業の推進に当たっては「長崎・佐賀だけでなく、日本全国の新幹線プロジェクトを推進する視点で取り組む方が、はるかに政治的可能性が高い」と話し、全国的な運動の醸成を求めた。同時に、九州を中心としたさまざまな財源スキームの検討として▽JR九州の新幹線貸付料一括支払い▽JR九州株の売却益▽JR各社からの法人税▽財政投融資▽地元負担金(低金利の新幹線債(リベニュー債)を発行し、地元財界・県民が購入など)を提案。これらで財源にめどをつけた上で、現在の新幹線の工事部隊を、工事終了後に武雄〜新鳥栖間のフル規格化工事に生かすべきとも述べた。
 このほか、長崎・佐賀県に対しては、現在進めている新幹線が開通してもあくまで暫定開業≠ナ、フル規格でつないで初めて完成することを県民全体が理解しなければならないとも指摘。最後に、超低金利(マイナス金利)の今こそ、未来につながる優良な投資になる新幹線を積極的に整備すべきと強く訴え、超満員の参加者に行動を求めた。ksrogo