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日本工業経済新聞社(群馬)
2016/11/17

【群馬】4カ所で災害復旧

県環境森林部は、ことし相次いだ台風により、土石流や山腹崩壊被害を受けた4カ所で復旧工事を行う。このうち工事規模が大きい桐生市梅木澤と沼田市柿平の2カ所では、国の災害関連緊急治山事業を活用し谷止工を整備、年内にも工事発注する。残る2カ所では県単独事業により年明け早々の工事発注、早期完成を目指し、県民の暮らしの安全を確保していく。当初予算に計上している災害復旧費で対応する。
桐生市黒保根町八木原の渡良瀬川支流梅木澤では、8月の台風7号により約400mにわたって渓流が荒廃。崩壊土砂や堆積土砂が土石流となって流下し、下流の県道根利八木原大間々線が一時通行止めとなる被害が発生した。このため、コンクリートの谷止工を2基設置し、さらなる被害を抑制する。谷止工は2基ともにL約20m、H約7m規模。来年度上期の復旧を目指す。
沼田市利根町柿平の根利川支流柿平沢では、9月の台風13号により山腹崩壊と土石流が発生。人家4軒と市道が被災した。梅木澤と同様に、コンクリートの谷止工4基を設置し復旧を急ぐ。規模は4基ともにL約30mで、うち3基はH7・5m、残る1基はH9・5mを見込む。国による砂防事業とも連携し、早期復旧を図る。谷止工は来年度上期までに建設を終わらせたい考えだ。その後は崩壊した山腹の復旧工事にも取り組み、来年度中の完全復旧を予定する。
梅木澤と柿平沢の測量設計は、群馬県森林・緑整備基金(前橋市)が担当している。
県単事業では、渋川市金井堀貝戸と沼田市岩本町細ヶ谷で復旧を進める。
堀貝戸では、9月の台風16号の降雨による浸食で、直下のグループホームに1m級の落石が直撃した。このためL20m、H10mにわたって法枠工、吹付工、土留工を実施。コンクリートを吹き付けて緑化を施す。来年度上期の完成を目指す。
細ヶ谷では、同じく台風16号の影響で流出した土砂により市道の一部が被災。渓流内には今も不安定土砂が堆積している状態だ。谷止工2基と流路工を設置し、再度の被災を防止する。今後測量設計を進めるため、現段階で規模は未定だが、来年度上期の完成に向け進めていく。