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建通新聞社(東京)
2016/11/28

【東京】都 南多摩、墨田、北多摩に特支新設

 東京都教育委員会は南多摩地区と墨田地区、北多摩地区の3カ所に特別支援学校(特支)を新設するとともに、市ケ谷地区に新設する予定だった特支の建設地を戸山地区に変更する。2017〜26年度の10カ年を期間とする「特別支援教育推進計画(第2期)」の骨子の中に、今後の施設整備計画として盛り込んだ。
 新たな特別支援教育推進計画では、知的障害特支について、今後も在籍者(入校希望者)の増加傾向が続くとの推計の下、学校の新設や増改築をはじめ、多様な方法を用いて迅速・効果的に教育環境の改善を進める必要があるとし、適正な規模と配置の方針を打ち出した。
 新設するのは、八王子市鑓水の「南多摩地区特別支援学校(高等部)」、墨田区の「墨田地区第二特別支援学校(小学部・中学部)」、北多摩地区の「北多摩地区特別支援学校(小学部・中学部・高等部)」の3校で、いずれも都有地を活用して新たな校舎を建設する。現在の墨田特支の小学部と中学部は、新設する墨田第二特支に移転し、既存の校舎は学部を改編し、老朽化に対応するための改修工事を実施。改修時に必要な仮設校舎を前倒しして設置することで、より早期に必要な教室を確保する。
 現行計画の中で、市ケ谷商業高校(新宿区矢来町)の跡地を活用して新設予定だった市ケ谷特支については、新宿区戸山3丁目にある都立心身障害者福祉センターの跡地を活用するよう整備方針を変更。知的障害教育部門の小学部・中学部・高等部に、肢体不自由教育部門(高等部)を併置した「戸山地区学園特別支援学校」として新設する。26年度の開校を目指して調査や設計などの準備を進めていく。
 また、地域の実情や校舎の状況などを踏まえ、練馬特別支援学校などで校舎の増築や改修、改築を実施し、必要な教室数を確保する。
 既存校舎の活用による在籍者数の増加にも対応することとし、八王子台町から東浅川町に移転新築を計画していた八王子特支(17年度に発注予定)については、東浅川町に新築する学校を「八王子第二特別支援学校」と位置付け、現在の校舎を引き続き八王子特支として利用する。
 さらに、区市町村が整備する学校に、新たな知的障害特支(1校程度)を設置したり、既存の知的障害特支(1校程度)の増築を検討する。
 新たな特別支援教育推進計画ではこの他、16年度中に改正する「新たな施設整備標準」に基づく施設整備として、多様な学習内容に柔軟に対応できる可変性の高い教室の整備や、防災機能の強化、再生可能エネルギーの活用などに取り組む考えを打ち出した。建築年数や劣化状況、施設上の課題などを考慮した計画的な維持更新や、学校の特色や機能を発揮できる施設整備も着実に進めていく。

提供:建通新聞社